パナソニック・オートモーティブ製の歩行者検知機能付き車載リアカメラが新型トヨタ「プリウス」に採用! 車体真後ろの死角など後方の安全確認をいち早く検知!

パナソニック オートモーティブシステムズの歩行者検知機能付き車載リアカメラが、トヨタ自動車の「プリウス」(2023年1月発売)に採用されたことが発表された。車載リアカメラは、運転席から死角となりやすい後方の映像を運転席付近のディスプレイに投影することで、車体の真後ろにある背丈の低いものなどをいち早く発見するなど、後方の安全確認をスピーディかつ正確に行うことに貢献するものである。また、車載リアカメラに内蔵された検知機能が、歩行者の歩行状況を検知して運転手にブザーで注意喚起を行い、歩行者と衝突する可能性がある場合は、検知結果をブレーキ制御にフィードバックすることで車を自動停止させることに寄与する。

商品の特長

1. 検知機能を含み、同時に小型化を設計の工夫で両立

車載リアカメラに検知機能を追加することで、カメラ内のCPU負担が増大し、発熱量が従来比の約3倍となる。そのため、排熱処理のためにカメラサイズが大きくなるところを、消費電力低減、放熱構造・熱伝導部品の工夫などにより、従来車載リアカメラ並みの大きさが実現された。これにより、車両デザインを損なわない設置が可能となった。

従来リアカメラとの体積比較

2. 歩行者検知とカメラレンズ面汚れ検出機能

車両後退時の接触事故を抑制するためには、背景に対する歩行者の輪郭を検出する必要がある。この検知には、画質の最適化や形状検知、移動量検知などの複数のアルゴリズムが併用されている。また、歩行者不在の状況下で、歩行者がいると誤り、ブレーキ制御が行われないよう、アルゴリズム間の調整処理により誤検知の抑制も行っている。さらに、歩行者検知機能の動作を阻害するカメラレンズ面への汚れを検出しレンズ清掃を促す機能も有している。

汚れ検出画像例

3. 検知性能向上に向け、映像処理をビューと検知に分離、画質調整に適した当社独自の映像処理エンジンを採用

高精細・高画質な映像をディスプレイに表示しながら、検知性能を最大限引き出せるよう、信号処理LSIの映像処理ブロックをビュー(ディスプレイ表示用)と検知(歩行者検知用)の2経路に分離されている。これらの画質調整機能の実現にはパナソニック独自の映像処理エンジンが採用されており、人物検知に適したコントラスト補正と、色再現性などの高視認性技術が活用されている。

映像ブロック図

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