これならこの値段も納得できる。見た目だけではなく走りにもプレミアム感は確かにあった【日産ノート オーラ 試乗・その2】

Motor-Fan.jp編集部員の長野とライター小林が、ふたり一緒に話題の新型車に試乗。走りながら、あーでもないこーでもないとだらだら語り合う「異駆動音(いくどうおん)」な対談形式インプレッションを3回にわけてお送り中。今回は日産ノート オーラの走りについて、だらだらトークを展開。約261万円〜296万円と国産コンパクトカーの中では高価格帯に位置するノート オーラですが、果たしてその値段分の走りの価値は感じられたのでしょうか。

TEXT●小林秀雄(KOBAYASHI Hideo)
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日産ノート オーラ
ノート オーラの売りの一つは、やはりパワートレーン。シリーズ式ハイブリッド「e-POWER」は第2世代へと進化を果たし、ノート オーラではノートからさらに最高出力を20ps、最大トルクを20Nmほど高めている。

長野「あらためてノートオーラのパワートレインを確認しましょうか」

小林「1.2Lのガソリンエンジンで発電して、リチウムイオン電池を充電。その電気を使ってモーターを動かす日産独自のe-POWERというシステムを使ってます。ノートとノートオーラに搭載されるe-POWERは、ハードウェアや制御が刷新された第2世代に進化しました」

日産ノート オーラ
1.2Lエンジンは発電のためだけに使い、前輪を駆動するのは最高出力136ps(100kW)、最大トルク300Nmのモーターが担当。4WDモデルはリヤにも68ps(50kW)、最大トルク100Nmのモーターを搭載する。

長野「第2世代はどんなところが変わってるんですか?」

小林「インバーターとかモーターの小型化、軽量化、高効率化が技術的トピックだそうです。ただ、運転しててわかりやすいのは静粛性に配慮した制御の進化ですかね。第1世代にカウントされる先代ノートのe-POWERと比べたら段違いに静かですから」

長野「言われてみれば先代のノートe-POWERは、エンジンが唐突に掛かったかと思ったら、音や振動もけっこう目立つ印象がありました」

小林「第2世代e-POWERは運転操作を予想してエンジンを再始動するタイミングをはかったり、荒れた路面でロードノイズが大きいときにエンジンをかけて振動を紛らわせたりするそうですよ」

日産ノート オーラ
ノートよりも格段に力強い走りが楽しめるノート オーラ。静粛性も優れており、確かに値段上昇分の価値が感じられる。

長野「なかなか賢いですね。バッテリーの残量次第で杓子定規にエンジンをオンオフされたらイラッときちゃいますけど、そんな人間のセンシティブなところにも心を配っているんだ、ノート オーラ」

小林「長野さん、イラッとするとすぐ顔に出ますもんね。あと前回も少し言いましたけどノート オーラはモーターの最高出力と最大トルクがノートより高くなってます。ノート オーラが『上質』を推すもうひとつのポイントがそこで、特に高速での過渡特性に余裕がある。追い越しや合流時の加速もスムーズ」

長野「(イラッとしながら)それと今回の試乗車がそうですが、リヤにもモーターを搭載した4WDもラインナップされてます。第1世代のノートe-POWERにも3.5kWのリヤモーターを搭載した4WDの設定はありましたけど、第2世代のリヤモーターは桁違いに進化して最高出力50kW、最大トルク100Nmとなります」

小林「モーターだと前後の駆動配分も自由自在ですから、重量が増えるデメリットを差し引いてもメリットの方が勝る気がします。雪上で試すのが一番でしょうけど、ドライ路面でもコーナリングの安定感は十分に感じられますね」

日産ノート オーラ
ホイールは全車17インチのアルミを標準装備。凝ったデザインが目を引く。が、15〜16インチを履くノートに対してインチアップした分、街中での乗り心地はややバタつく印象があった。

長野「高性能バージョンであるノートオーラNISMOも4WDにして、標準車とはっきり差別化した方がよかったような気がするんですけど、どうでしょう?」

小林「ノートオーラNISMOは価格設定をあまり標準車と大きく変えずに、モーターの加速制御やシャシーチューニングで差別化したって方向性ですよね。最高出力もバッテリー容量も変えずに、まずはFFでできることをやったという感じなのかも。でも、たしかにGRヤリスの向こうを張るような電動4WDコンパクトを日産が出したらおもしろそうですね」

その3へ続きます…。

日産ノート オーラ
試乗車は4WDモデル。コーナリングの高い安定感など、街中でも4WDのメリットを感じられる。ちなみに、FFとの価格差は25万8500円。

日産ノート オーラ G FOUR leather edition・主要諸元

■ボディサイズ
全長×全幅×全高:4045×1735×1525mm
ホイールベース:2580mm
車両重量:1370kg
乗車定員:5名
最小回転半径:5.2m
燃料タンク容量:36L(無鉛レギュラー)

■エンジン
型式:HR12DE
形式:水冷直列3気筒DOHC
排気量:1198cc
ボア×ストローク:78.0×83.6mm
圧縮比:12.0
最高出力:60kW(82ps)/6000rpm
最大トルク:103Nm/4800rpm
燃料供給方式:ニッサンEGI(ECCS)電子制御燃料噴射装置

■フロントモーター
型式:EM47
形式:交流同期電動機
最高出力:100kW(136ps)/3183-8500rpm
最大トルク:300Nm/0-3183rpm

■リヤモーター
型式:MM48
形式:交流同期電動機
最高出力:50kW(68ps)/4775-10024rpm
最大トルク:100Nm/0-4775rpm

■動力用主電池
種類:リチウムイオン電池

■シャシー系
サスペンション形式:Fマクファーソンストラット・Rトーションビーム
ブレーキ:Fベンチレーテッドディスク・Rリーディングトレーリング
タイヤサイズ:205/50R17

■燃費
WLTCモード:22.7km/L
 市街地モード:21.8km/L
 郊外モード:24.9km/L
 高速道路モード:21.8km/L

■価格
295万7900円

■オプション装備
ステルスグレー(特別塗装色) 3万8500円/クリアビューパッケージ(ワイパーデアイサー、リヤLEDフォグランプ) 2万2000円/ステアリングスイッチ+統合型インターフェースディスプレイ+USB電源ソケット(タイプA2個、タイプC1個)+ワイヤレス充電器+NissanConnectナビゲーションシステム(地デジ内蔵)+NissanConnet専用車載通信ユニット(TCU)+BOSEパーソナルプラスサウンドシステム(8スピーカー[フロント、前席デュアルヘッドレスト、ツイーター]、パーソナルスペースコントロール)+ETC2.0ユニット+プロパイロット(ナビリンク機能付き)+プロパイロット緊急停止支援システム+SOSコール 40万1500円/ウインドウ撥水(フロントウインドウ1面+フロントドアガラス2面) 1万285円/日産オリジナルドライブレコーダー(フロント+リヤ) 7万2571円/フロアカーペット(プレミアム:消臭機能付き) 2万9700円/トノカバー 2万4200円

著者プロフィール

小林秀雄 近影

小林秀雄

大正から昭和初期の文豪の如き不健康な風貌ながら、趣味は草野球とサーフィンというわかりにくい男。編集…