日産自動車が行橋市(福岡県)と電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結。脱炭素化と防災力強化に向けて連携

10月18日、日産自動車および日産九州自動車、福岡日産自動車、北九州日産モーター、日産プリンス福岡販売は、行橋市(福岡県)と電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結した。

日産の「ブルー・スイッチ」活動としては144件目の取り組み。災害を起因とする停電時は日産リーフを無償で貸与

この協定は、行橋市が電気自動車(EV)の普及を通じて地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むとともに、行橋市で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与する「日産リーフ」を電力源とした災害時の電力供給体制を構築することにより、街の強靭化を図ることを目的としたもの。ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては144件目の取り組みとなる。

行橋市は、豊かな自然環境や歴史、文化といった多くの地域資源を生かした施策を推進し、環境対策や、防災対策に率先して取り組んでいるほか、持続可能で強靭なまちづくりを目指し、SDGs(持続可能な開発目標)の推進にも積極的だ。

一方、日産自動車はEVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて、環境、防災、エネルギーマネジメント、観光、過疎などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

また、行橋市が含まれる京築地域には、日産の国内工場で最大の生産台数を誇る日産自動車九州が所在し、九州地域の地の利を最大限に活かした効率的な部品調達と物流の徹底など、グローバルコスト競争力を持ったマザー拠点として、世界の工場をリードし続けている。開かれた工場として、工場見学への多くの受け入れや、地域共生活動を通じて、地域社会との繋がりも大事にしている。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そして、行橋市が推進する環境・防災対策やSDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し同協定の締結を行う運びとなった。電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・行橋市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所等に、日産自動車九州および日産の販売会社の店舗等に配備している電気自動車(EV)「日産リーフ」を無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、市民の生命および身体の安全を守る。
・行橋市および日産自動車、日産自動車九州、福岡日産自動車、北九州日産モーター、日産プリンス福岡販売は、平常時もEVの普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力をEVから供給することで、電気自動車の「走る蓄電池」としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

行橋市は、環境に優しいEVの普及を目指して、EVの購入補助金を設定している。また、今年度、電気自動車から電気を取り出す可搬型給電器を1台導入するなど、防災力向上にも積極的に取り組んでいる。

行橋市と日産自動車は同協定締結を機に、EVを活用した環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく。

●日産自動車公式サイト「ブルー・スイッチ」

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