キャッシュレス決済導入や、外出促進アプリを用いた行動分析を実施
京急電鉄、横浜国立大学および横浜市は、急勾配な坂道や狭あいな道路が多くバス停や鉄道駅へのアクセスが容易でない地域があるなど、交通課題を抱えた同地区において、2018年から実証実験を継続的に行っている。2019年からは日産自動車が参画し、地域に適した運行方式の検証を進めてきた。
今年度は本格運行に向けての最終段階と位置付け、過去3カ年の実証実験結果を踏まえ、利用ニーズが集中している坂道を中心としたコースおよび駅から遠い住宅地へのコースに集約し、手挙げによる自由乗降での有償実証実験を行う。利用者から要望の多かった朝夕の運行時間帯の拡大、小人運賃の導入等に加え、キャッシュレス決済(Visaのタッチ決済、二次元バーコード決済)を導入し、さらなる利便性向上を図る。
また、同実証実験では新たに、横浜国立大学とあいおいニッセイ同和損保の共同研究により、とみおかーとに乗車のたびにポイントが貯まる外出促進アプリ「とみおかーとMoove」を導入する。獲得したポイントはカフェチェーン店やコンビニで利用できるクーポン券等と交換可能で、徒歩や自転車移動等でもポイントが獲得可能だ。このアプリを通して取得する移動履歴等は同実証実験の分析に活用される。
なお同実証実験は、京急電鉄と横浜国立大学が締結した「産学連携の協力推進に係る協定」、横浜市と京急電鉄が締結した「京急沿線(横浜市南部地域)における公民連携のまちづくりの推進に関する協定書」に基づき、地域活性化に寄与し、住みよいまちづくりを目指す取り組みとして実施される。