BP5スバル・レガシィツーリングワゴンにキャンピングベッドを入れて車中泊してみる

スバル・レガシィツーリングワゴン(BP5)で車中泊! 夏は旅に出よう。キャンピングベッドを入れるにはどうする?

安く長く滞在するには、車中泊が最適だ。いつもの相棒、スズキ・ジムニー(M-JA71C)ではなく、スバル・レガシィツーリングワゴン(BP5)で出かけてみよう。車中泊のために、キャンピングベッドをレガシィに入れてみる。ディナーは炭火焼き鳥にチャレンジ!
TEXT & PHOTO◎伊倉道男(IKURA Michio)

今は昔。吾が輩は会社勤めを辞めて、風景写真で生きていけないかと考えた。無謀である。北海道でも行って写真を撮り歩く。まぁ、ある意味「夢の生活ができる」と信じていたのだから、無謀の上に若いのである。多分、単なる現実逃避。でも、一生のうちそんなことが数回はあってもいいか。

当時の愛車は初代三菱パジェロ。ディーゼルターボの4ナンバー(発売された時はロングボディはありません)。当然資金はないので車中泊。就寝スペースを確保するために、助手席を取り外して合板を使い荷台と同じ高さにする。これで長さが得られたので、寝ることはできる。後ろの席? 当然取り外してひとり乗り。テントも用意して持っていく。しょぼい床のない三角テント。大雨になると水漏れもする。これ今、流行の軍幕とかパップテントとほぼ同じ。ただ、贅沢にもキャンピングベッドはすでに持っていた。

さぁ、レイアウトしていこう。あまりの荷物で12畳の部屋から3畳に引っ越す感じだ。

これがあると、たとえテントに浸水しても、高さがあるので自分自身は濡れる心配はない。調理器具はシンブルバーナーひとつ。照明器具は持っていなかったと思う。

飲料水はルーフキャリアにコールマンのポリタンクを積んでいた。晩秋になり、そのポリタンクの飲料水が凍り付く。そのまま北海道で越冬する方法はあった。人参工場等に仕事を見つけて潜り込むのである。だが僕自身はそろそろ帰らねばならない。夢は破れた。カッコつけて言うならば、青春の終り。

まずは掃除。ベース車の健康診断もしよう。アクセサリーソケットやフック等、便利な物があるのを忘れている場合もある。

数十年が経ち?また、ここで激安旅行用のクルマを作ってみようと思う。流行の車中泊?そうとも言うけれど、安く長く滞在するにはローコストが必然だ。最高の風景写真を撮れる絶好の場所、そのすぐ側にいられるなら、それがベストなのである。陽が落ちるまでシャッターチャンスを待つこともできるし、朝日が登る直前まで寝ていられる。

車中泊仕様のベースは何がいいか?ハイエース等のキャブオーバー、そしてミニバン。床面積が広く、その上に室内高があるので室内での移動も楽である。当然ながら価格も高い。そこで、普段は撮影用の機材車として使用しているスバル・レガシィ(TA-BP5 以下、レガシィ)を使う。古いからって侮るなよ、水平対向のエンジンは260馬力だし、脚もビルシュタインだ。でもまぁ、なんかちょいと跳ねる感はあるのだけれどね。

多くのスポーツワゴンの場合、リヤゲートは屋根として使うには小さい。スタイル重視と言うよりも、狭い場所でも開閉するための工夫であろう。

機材車なので、旅行が済んだらすぐに元の状態に戻せることが条件だ。戻す時間は1時間、これを目標にセットする。当然ながら狭い。室内高などは約80cm。これはきついので、マナーを守りながら外の空間を利用する。まぁ、経験から狭い低いも人間、3日もその環境に居ると慣れてしまうものである。なにより、スズキ・ジムニー(JA71)に比べれば、エアコンがあるのだ!

長期に旅行に出る場合、宿泊方法を車中泊だ、テントだ、民宿だ、とこだわらないのが重要だ。疲れては何もならない。疲れは意欲を奪う。適当に疲れを感じたら、宿泊施設を利用したり、金銭的に余裕があれば豪華な旅館やホテルで「大名宿泊」したりがあってもいい。人とのちょっとした会話も、きっと疲れを取ってくれる。

さて、ベースとなるクルマ、レガシィを掃除しながらの健康診断。知らなかった場所に、アクセサリーソケットがあったり、フックがあるかもしれない。もう一度愛してあげよう。

レガシィ(TA-BP5)のウインドウはサッシュレスだから、市販品のタイツのように被せてしまう網戸は使えない。

また、欠点も見つけておく。レガシィのサイドウインドウはスタイリッシュなサッシュレス。これは被せてしまう市販の網戸は装着できない。アイデアを出さないといけない。

 次にスポーツワゴンにありがちなリヤゲート。跳ね上げても屋根の代わりにはなりづらい。張り出しが足らないのだ。また、室内側からリヤゲートは開けられない。

リヤゲート脇にアクセサリーソケットを発見。
荷物固定用のフックもいくつあるか、また場所も確認しておく。

さぁ、寝る場所の確保だ。大の字に寝るのは諦めて、せめて手足が伸ばせるスペースは欲しい。ところが、レガシィは後部座席を倒してもラゲッジの長さは160cmほどである。ワゴンのスペースとしてはじつは優秀なのだが、就寝となるとあと25cmは確保したい。そこで、「合板でフレームを作り、床を延長する」が、頭に浮かぶ。今回それはできない。でもね、ここにキャンピングベッドを入れると、190cmの長さが確保できるはず。長さが190cmのキャンピングベッドでも、支える脚の幅はそれよりも短い。そこで、後部座席を倒した状態でヘッドレストのパイプに角材を渡してインシュロックで固定してやる。そこにキャンピングベッドの脚を固定すればいいわけだ。角材を高さに合わせて削り込んでやればいいのだが、キャンピングベッドはアルミのパイプなので、少しくらいはしなやかに曲がって対応してくれるはず。横になって寝心地が良ければそれでいいのだ。

デッドスペースはクルマだけとは限らない。アウトドアグッズもよく見ておく。上手にまとめれば、簡単に運べ紛失防止にもなる。ガスツーバーナーはCB缶仕様に変更。デッドスペースにCB缶を4本収納可能。

次は「電気」。車中泊で大事なのは娯楽。特にソロなら絶対に必要。SNSでの繋がりも大いに利用。その上で映画やテレビも楽しみたい。外食やコンビニで夕食で済ませたら、その後は何とも夜が長い。だがクルマのバッテリーは使わない。独立した電源を確保する必要がある。朝起きたらバッテリー上がりで立ち往生。それは絶対に避けなくてはいけない。

レガシィの後部座席を倒した時の全長。このままでは手足を伸ばして眠ることは不可能。

調理に関しては、それぞれの技量があるので、それに合わせて選べばいい。積載スペースも考えて。「珈琲が飲めれば良いの」、それならコンパクトなシングルガスバーナー。「俺は中華鍋を振り回したいんだ!」だったら、キッチンカーを作ろうぜ!

ヘッドレストのバーにキャンピングベットの足を掛ければ、ベッドを支える枠を作らずに済みそうだ。
木製の角材を入れて高さを見てみる。ヘッドレストのバーに合わせ、角材に切れ込みを入れると良いはずだが、このまま固定してみる。
インシュロック(結束バンド)をキャンピングベッド、角材の固定に使う。外す時はニッパーで切る。インシュロック(結束バンド)には強度が記載されているものもある。
渡した角材にベッドの足を固定する。

水道は?一番安上がりなのはペットボトル。容量もわかるし何より安くて軽い。自然保護のため、ペットボトルは不人気ではあるが最高の容器でもある。

無事にキャンピングベッドを設置。約190cmの就寝スペースを確保。
ベッド下にも収納スペースができる。ただし、就寝時にベッドのファブリックはたわむので、身体に当たることがある。移動するか、濡れても良いパドル等は外に出す。
シュラフやシュラフカバー等は、キャンピングベッド下のデットスペースへ。
キャンピングベッドを設置したフロアの下には、スペアタイヤ、ジャッキ等が収納されている。素早く取り出せるように、ベッドは「跳ね上げ」ができるようにしておく。
ベッドが走行中に跳ね上がらないように、強度がある固定方法を選ぶ。
エーモン(株)製OGC コントロールボックス。特徴はバッテリーを市販のディープサイクルバッテリーを使う分離型。運転席後ろにOGC エクステンションフック使い掛けておく。

さぁ、「就寝」「調理スペース」「水道」「娯楽」のベースができたら基本はクリア。

早くしないと夏がどこかに行ってしまうぜ!

ディープサイクルバッテリーは助手席後ろリヤシートの足元へ。何らかの固定方法は必要である。反対側はオーディオのサブウーファーがすでにある。
アウトドアポンプ(FEEL FLP-68)をポリタンクに装着。アームの長さが足らないので、切断して延長。まだ足らないが、伸ばしすぎると垂れ下がってしまう。アウトドアポンプ(FEEL FLP-68)とこのポリタンクはねじ径、ピッチもぴったり合う。
キャンピングベッドを入れる。余った収納スペースは極わずか。スペースは狭いため、旅行目的に合わせて用品を選ぶことになりそうだ。

著者プロフィール

伊倉 道男 近影

伊倉 道男

フォトグラファー。国学院大学法学部法律学科卒。アパレル会社にて総務人事、営業を経験。その後、但馬 治…