日産自動車が世田谷区と電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結。防災力強化と脱炭素化に向けて連携

10月29日、日産自動車および日産東京販売は世田谷区(東京都)と、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したと発表した。

災害を起因とする停電が発生した場合は日産リーフを無償で貸与。日産の電動化アクション「ブルー・スイッチ」活動としては148件目の取り組み

この協定は、世田谷区で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与する電気自動車(EV)「日産リーフ」を電力源とした災害時の電力供給体制の構築と、EVの「走る蓄電池」としての価値の普及を目的としたもので、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては148件目の取り組みとなる。

世田谷区は、グリーンインフラとしての施設整備や、再生可能エネルギーの普及拡大をはじめとした環境対策や、防災対策に取り組んでいるほか、持続可能で安全・安心なまちづくりを目指し、SDGs(持続可能な開発目標)推進にも積極的だ。

一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月よりEVの普及を通じて環境、防災、エネルギーマネジメント、観光、過疎などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車の「ブルー・スイッチ」、そして世田谷区の環境・防災対策やSDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・世田谷区で災害を起因とする停電が発生した際、区が指定する避難所等に、日産の販売会社の店舗に配備している電気自動車(EV)「日産リーフ」を無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、区民の生命および身体の安全を守る。
・世田谷区および日産自動車、日産東京販売は、平常時もEVの普及促進を行い、電気自動車の「走る蓄電池」としての活用を区民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

世田谷区は、公用車として「日産リーフ」7台や、EVから電気を取り出す可搬型給電器(7台)を導入済で、今後も環境に優しいEVの普及を目指し、環境・防災力向上に努めていく。

世田谷区と日産自動車は同協定締結を機に、EVを活用した環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会の実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく。

●日産自動車公式サイト「ブルー・スイッチ」

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