初代Q5は、2008年にアウディの2番目のSUVとして登場した。2代目が2017年にデビューした後、2021年にQ5スポーツバックが初めて導入された。タイミング的には少し早いが、ベースモデル発表前から、すでにスポーツバックの開発もスタートしている。
次期型では、両モデルとも新開発のPPC(Premium Platform Combustion)アーキテクチャ(MLB Evoの強化アップデートバージョン)を採用、第2世代モデルよりも大幅にデザインが変更されると同時に、レベル2の自動運転機能をサポートできるようになる。つまり、レーンキープアシスト、レーダーアシストダイナミッククルーズコントロール、自動緊急ブレーキ、交通標識認識、衛星ナビゲーションベースのコーナリングスピードコントロールなどの先進運転支援システム(ADAS)が含まれる可能性があるということだ。
捉えたプロトタイプのフロントエンドには、スリム化された八角形のシングルフレームグリル、アグレッシブでテクニカルなヘッドライトを装備しているほか、下部エアインテークは厚みを持ち、コーナーインテークはフィンを備える縦基調デザインに改良されている。
リヤエンドでは、同ブランドの第2世代デジタルOLEDテクノロジーを備えた、より洗練されたテールライトと、その間を走る全幅のタイトLEDライトバーにより、スポーツバックの幅を強調、よりインパクトのあるエクステリアが完成している。またリヤウィンドウは急傾斜しており、車にダイナミックな外観を与え、通常のQ5とは一線を画すために、専用のバンパーとホイールも装備されている。
インテリアは、物理的なコントロールの数をさらに削減し、デジタル化が進められているだろう。そこには、11.9インチのOLEDアウディバーチャルコックピット、14.5インチのOLED MMIタッチディスプレイ、オプションの10.9インチMMIパッセンジャータッチディスプレイなど、フロントに3つのスクリーンを配するアウディ最新のデジタルコックピットが完成されているはずだ。さらに、速度、ADAS情報、ナビゲーション指示、メディアデータを投影してドライバーが車両を制御できるようにする、新設計のヘッドアップディスプレイ(HUD)が、デジタルインストールクラスターを補完する可能性もあるという。
パワートレインだが、フロントウィンドウに高電圧注意のステッカーが貼られていることから、このプロトタイプがプラグインハイブリッドセットアップを備えている可能性がある。予想されるラインアップは、最高出力190psを発揮する2.0L 直列4気筒ターボ+マイルドハイブリッドエンジンなどをラインアップ。また、高性能版のSQ5にはS5のマイルドハイブリッド 3.0L V型6気筒TFSIエンジンが搭載されて約370psを発揮、よりスポーティなボディキットと、よりレスポンシブなシャシーが組み合わされることが期待されている。
Q5スポーツバックのワールドプレミアだが、この開発車両をみると、すでに生産準備が整っているように見えるため、今後数週間という可能性もありそうだ。