デザインもアリアの要素を部分的に踏襲。EVの魅力を表現
このコンセプトは、「日産アリア」のパワートレインをシングルシーター(1人乗り)レーシングカーのシャシーに搭載したもので、未来の電動車両が、パフォーマンスをより追求した場合、どのようなスタイリングになるかを考察したものだ。
グローバルマーケティングブランドエンゲージメント担当副本部長のフアン オヨス氏は、次にように語っている。
「日産では、他がやらぬことをやるという精神があります。このコンセプトでは、高性能な『アリア』のパワートレインの可能性を、モータースポーツのパッケージで追求しました。ロードカーのデザインやスタイリングの提案だけでなく、効率的なEVへの新しいアプローチを考察しています。本プロジェクトは、市販車からレースカーまでワクワクを提供し、レースカーで培ったノウハウや技術によって市販車をさらに進化させていく日産ならではの取り組みです」
このマシンを使ってレースをするのか?というか質問には、「正式なレースだけでなく、駿と翔を味わってほしい」ということで、あくまでもコンセプトカーで、具体的なレースの計画はないようだ。
「なぜ、こういうクルマを作ったか? ロードからトラック(レースカー)に、トラックからロードに、という考え方。電動化は両方できることを証明したかった。とオヨスさんは語った。
日産のグローバルデザインを担当する専務執行役員アルフォンソ アルバイサ氏は、「私たちは、長期ビジョン『Nissan Ambition 2030』においても『タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム』というデザイン言語を継続して採用していきます。そして、『アリア・シングルシーター・コンセプト』は、日本語の『駿』と『翔』という言葉を体現し、素早く軽やかに走る、力強く、優雅に羽ばたく姿を表現しています。アリアのEVパワートレインを、モータースポーツから着想を得たパッケージに活用することで、私たちのチームは、スピードや技術、芸術性などを表現する新たな感覚を得ることができました」と語った。
「アリア・シングルシーター・コンセプト」は、「日産アリア」のデザインを踏襲している。フロントには象徴的な「V」のデザインがライトで表現され、側面はカーボンファイバーを用いて、アリアの流動的で無駄のない表面が大胆に表現されている。「アリア・シングルシーター・コンセプト」は、アリアと同じく空気の力によって形づくられたかのような形を表現している。
また、日産のABB FIAフォーミュラE世界選手権への参戦は、「アリア・シングルシーター・コンセプト」を生み出す上で重要な役割を果たした。
日産のグローバルモータースポーツダイレクターのトマソ ヴォルペは、「日産がフォーミュラEに参戦しているのは、レースをするためだけではありません。より魅力的なEVの開発をサポートするためでもあります。日産では、EVとフォーミュラEの活動が、相互に影響を与えています。『アリア・シングルシーター・コンセプト』は、『アリア』のパワートレインや革新的な四輪駆動システムをレーシングカーのシャシーに組み合わせることで、EVのさらなる可能性とワクワクする魅力を追求しています」と語った。
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