お宝発見! 激レアなオープン4シーターのマツダ・ファミリアを捕獲

マツダ3としてヨーロッパでも大ヒットしたマツダ・ファミリア。FFになって以降はハッチバックの印象が強いけれど、4ドアセダンやステーションワゴンも存在した。けれど6代目に存在したカブリオレのことを覚えている人は少ないだろう。11月13日に埼玉県北本市で開催された「第13回クラシックカーフェスティバル2021」の会場で、激レアなカブリオレを発見した!

PHOTO&REPORT●増田 満(MASUDA Mitsuru)

なんでもアリだった80年代らしいボディバリエーションを誇る6代目マツダ・ファミリア

マツダ・ファミリアは1980年のフルモデルチェンジで駆動方式をFFに改め、クリーンな2ボックススタイルとともに大ヒットを飛ばす。この後を受け継いだ6代目は85年に発売されたが、印象を大きく変えることなく熟成を図ることを主眼としていた。また80年代らしく幅広いバリエーションを展開して3ドアと5ドアのハッチバック以外に4ドアセダンや5ドアのステーションワゴン・バンをラインナップ。

さらに86年には3ドアハッチバックをベースにルーフを切り落として4シーターオープンとしたカブリオレを追加発売している。すでにホンダ・シティで前例があったとはいえ、1500クラスのファミリアに設定されたことで驚きとともに迎え入れられた。

マツダ ファミリア
1989年式マツダ・ファミリアカブリオレ。

おまけにこのカブリオレに搭載されたエンジンは1.5リッターターボで100psを発生するスポーティな設定だった。すでにファミリアには1.6リッターターボとフルタイム4WDを組み合わせたGTが存在したけれど、カブリオレとターボエンジンの組み合わせはとても魅力的。ただ問題だったのは価格で、4WD・GTが176.5万円だったところ、カブリオレは195万円と高額だったから販売台数が伸びることはなかった。

マツダ ファミリア
センターピラーが残るオープンスタイル。

6代目ファミリアは87年にマイナーチェンジを受けて後期型へ移行する。この時からカブリオレは1.5ターボではなく1.6DOHCのNA仕様へエンジンを変更する。これにより4WD・GT-Aは185.9万円へ値上がりしたが、カブリオレは110psにパワーアップしつつ175万円へと値下げを実現。前期より売れるものと思われたが、時代はすでにバブル景気にわいていたためか、地味目なスタイルが災いしたか、それほど話題にならなかった。

ということで新車当時でも見かける機会の少ないモデルだったから、今では完全に希少車の部類に属する。ところが程度極上に見える後期型カブリオレを発見した!

マツダ ファミリア
独立したトランクを備える。

後期型の証である1.6リッターDOHCエンジンを見せるよう、ボンネットを開いて展示されていたカブリオレのオーナーは、69歳になる尾崎繁さん。なぜまた珍しいファミリアを選ばれたのかと聞けば、不動の状態だった現車を見つけたのがきっかけ。ただ、他にも日産フェアレディ2000というオープン2シーターを所有されているとのこと。なるほどオープンカー好きな方なのだった。

マツダ ファミリア
B6型直列4気筒DOHCエンジン。

不動車だったので修理に苦労されたことだろうと話を振ると「塗装は苦手だけれど、修理は自分でやるので」といのこと。エンジンまでガソリンがしっかり届いていなかったのが不動の原因で、それが判明すると燃料タンクを降ろして内部のサビを除去。燃料ポンプや配管なども手入れをして見事に復活させたそうだ。

苦手とおっしゃる塗装は知り合いの工場にお願いしたが、ダッシュボードなどは程度がよく、ステアリングホイールだけ変更しただけで維持されている。

マツダ ファミリア
ステアリングを変更している室内。

エンジンは復活したものの、走行距離がすでに19万キロを超えているためか、室内に痛みが見受けられた。その代表がフロントシートで表皮が切れて修理するのが大変そう。ということで日産マーチの純正と思われるシート2脚と入れ替えた。

マツダ ファミリア
19万キロを突破した走行距離。
マツダ ファミリア
日産マーチ用と思われるシートに変更した。

また運転席側のサイドウインドーが開かない。レギュレーターが壊れているためらしく、後付けで社外品の汎用パワーウインドースイッチを増設した。希少車の場合、補修部品の確保が難しいということを物語るエピソード。直したくても直せないなら知恵で乗り切るしかないのだ。

マツダ ファミリア
レギュレーターの調子が悪いのでパワーウインドースイッチを増設。
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増田満

小学生時代にスーパーカーブームが巻き起こり後楽園球場へ足を運んだ世代。大学卒業後は自動車雑誌編集部…