オリジナルの1.6L内燃エンジンを、シングルモーターにスワップし、1速トランスミッションに交換。
英国を拠点とするエレクトロジェニック社が、初代マツダ「MX-5」(日本名ロードスター)を電動化するキットを発表した。
英国・オックスフォードを拠点とするエレクトロジェニック社は、オリジナルのランドローバーシリーズとディフェンダー、クラシックミニとポルシェ911、ジャガーEタイプ、デロリアンDMC-12用のドロップインEVパッケージを製造している。また、映画スターのジェイソン・モモアが、1929年製ロールスロイ「スファントムII」の特注電気コンバージョンを、同社に依頼したことでも話題になった。
パワーブーストを求める第1世代のマツダMX-5所有者には、スロットル・ボディ、ターボチャージャー、スーパーチャージャー、エンジン交換など、常に多くのオプションが用意されている。しかし今、同社はプラグ・アンド・プレイのEVコンバージョンという形で、より環境に優しい代替案を考案した。
同社の他のEVキットと同様に、MX-5パッケージは比較的簡単に取り付けられるように設計されており、CADモデリングを使用してすべてのコンポーネントを既存のエンジンベイとトンネルスペースに差し込むため、切断や穴あけは必要ない。エレクトロジェニック社によると、交換は訓練を受けたメカニックがわずか数日で完了し、所有者の気が変わった場合でもキットは完全に元に戻すことができるという。
今回は、オリジナルの1.6L内燃エンジンを、シングルモーターにスワップ。5速マニュアルまたは4速オートマチックを、新しい1速トランスミッションに交換しており、最高出力163psを発揮、97km/hまでの加速が約8.5秒から約6秒に短縮できるとしている。
また、42kWhのバッテリーを搭載し、充電1回あたりの航続距離は240km以上になるという。EVへの交換で220ポンド(100 kg)増えるが、前後重量配分50:50は維持され、2,425ポンド(1,100 kg)の車両重量は、2025 Miata RFより27ポンド(12 kg)軽くなる。
キットのコストは発表されていないが、20,000ドル(約300万円)を超えることは確実視されている。