劇的展開でホンダ有終の美!ホンダは30年ぶりにF1タイトルを獲得 マックス・フェルスタッペンが初の世界チャンピオンに輝く

2021年シーズンのFIAフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)において、12月12日に第22戦アブダビグランプリの決勝が開催され、Red Bull Racing Honda(レッドブル・レーシング・ホンダ)のマックス・フェルスタッペン選手が優勝し、ドライバーズチャンピオンを獲得した。フェルスタッペン選手にとっては初の総合優勝となり、Honda F1としては1991年のアイルトン・セナ選手以来30年ぶりの栄冠となる。
トップでゴールするフェルスタッペン選手

フェルスタッペン選手はオランダ国籍の24歳で、2015年に史上最年少(17歳165日)でF1デビューを果たし、将来のワールドチャンピオン候補と評価されていたドライバーだ。2019年には、第9戦オーストリアGPで勝利を挙げ、Hondaにとって2015年のF1復帰後初となる優勝をもたらした。今シーズンは第2戦のエミリア・ロマーニャGPでの優勝を皮切りに、伝統のモナコGPや地元オランダGPを含めて10勝を挙げるなど、多くのレースで表彰台登壇を果たし、念願の年間王者に輝いた。

マックス・フェルスタッペン選手のコメント

「ワールドチャンピオンになることができて、すばらしい気分です。これ以上のすばらしいレース、シーズンを望むことはできなかったと思います。今日はジェットコースターに乗っているようでしたし、最終周まで勝機があまり見えないレースでしたが、『最後まで持てる力を出し切るのみだ』と言い聞かせ、実際にそれができたと思います。また、チェコ(セルジオ・ペレス)の今日のパフォーマンスには本当に感謝をしています。そのおかげで僕はチャンピオンシップを獲得できました。

メルセデスは今回、コンストラクターズチャンピオンシップを勝ち取り、僕たちはドライバーズチャンピオンシップを勝ち取りました。そのことからも、今年、両チームがどれだけ激しく競っていたかがわかると思います。そして、ルイス・ハミルトン選手(メルセデス)はすばらしいドライバーですし、それに対して疑いの余地はありません。もちろん、彼とはシーズンを通していろいろなことがありましたが、すべてが終わって振り返れば、僕たち2人はすばらしいレースを戦ってきたと思います」

クリスティアン・ホーナー氏のコメント

「最後の10周はレースの神様が何かしてくれることが必要だと思っていましたが、神様のおかげかのようにセーフティーカーが出ました。今季はすばらしい戦いが繰り広げられ、マックスがチャンピオンシップを勝ち取ることができました。彼は、今回のレースだけでなく、1年を通じて最高のドライバーであり、安定した成績を残し続けました。また、ルイス・ハミルトン選手(メルセデス)のことも称えたいと思います。マックスとチームが今季取り組んできた姿や、偉大なライバルを相手に成し遂げられたことを誇りに思います。また、チェコ(セルジオ・ペレス)もチームメイトとして完ぺきな働きで、消耗したタイヤでルイスを抑え続けたのは、ものすごいドライビングでした。彼なくして、マックスのワールドチャンピオンはなかったかもしれず、チーム全体が戦略を完ぺきに遂行してくれました。そして、Hondaに対しても、この数年間のチームワークとサポートへ感謝を送りたいと思います。形は変わりますが、我々のパートナーシップは続いていきます。さらなる成功を一緒に収めるのが楽しみです」

本田技研工業株式会社 代表執行役社長 三部 敏宏のコメント

「フェルスタッペン選手、初のワールドチャンピオンおめでとうございます。HRD-Sakuraでの観戦となりましたが、最後の最後までチャンピオンへの可能性をあきらめないで攻め続ける姿にとても感動しました。2019年からともに戦い続けてきたフェルスタッペン選手とレッドブル・レーシングの皆様に祝福と感謝の気持ちをお伝えするとともに、これまでHondaのF1プロジェクトに対し多大なるサポートをいただいたスクーデリア・アルファタウリやサプライヤー様ならびに関係者の皆様、そしていつもHonda F1を応援して下さるファンの皆様に御礼申し上げます。
また、Hondaにとっても悲願であるF1タイトルを獲得し、Hondaの歴史に新たな1ページを記すことができました。F1で王者になることを目標に地道な研究開発を続け、数々のブレイクスルーを果たしてきたてきたHRD-SakuraやHRD-UKなどのプロジェクトに携わったすべてのメンバーに対しては、『本当によくやってくれた!ありがとう』という思いでいっぱいです」

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