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TOYOTA COROLLA CROSS
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LEXUS UX
使い勝手は圧倒的にカローラクロスのほうが上




カローラクロスよりも全高が80mm低いUXは後席の着座位置を低めることで同等の居住性を確保しているが、カローラクロスのほうがドア開口部やグラスエリアが広く後席の乗降性や開放感、後方視認性などあらゆる点で上となる。
それ以上に違いが目立つのは荷室空間だ。5名乗車時の最大荷室容量はカローラクロスの473Lで、UXは268Lしかない。
両車のボディサイズはほぼ同じだが、カローラクロスはRAV4やNXなど1クラス上のクルマに匹敵する実用性が備わるのに対し、UXの実用性はLBXやヤリスクロスなど1クラス下のクルマと同程度と思ったほうがよいだろう。
トヨタ カローラクロス ハイブリッドZ
ボディサイズ=全長4490mm×全幅1825mm×全高1620mm
ホイールベース=2640mm
車両重量=1400kg
タイヤサイズ=225/50R18(前後)
レクサス UX300h バージョンL
ボディサイズ=全長4495mm×全幅1840mm×全高1540mm
ホイールベース=2640mm
車両重量=1520kg
タイヤサイズ=225/50R18(前後)
高級車らしい動力性能!燃費でも勝るレクサスUX


UXは2023年12月のマイナーチェンジで電動車のみのラインナップとなるとともにパワートレインが一新された。両車のハイブリッドモデルを比較すると、UXのほうがモーター出力が20%ほど高く、エンジン出力は約50%も高い。
それでいながらWLTCモード燃費はカローラクロスが26.4km/L(Zグレード)に対し、UXが26.3km/L(バージョンL)とほとんど差はなく、パワートレインに関してはUXの圧勝と言えるだろう。
さらにUXは発売以降、ボディ剛性アップを中心としてシャシーの熟成が進められている。SUVにしては低い全高や着座位置も相まってUXはプレミアムスポーツSUVとして洗練されており、乗ればカローラクロスとはまったく異なる目的のクルマであることがわかるはずだ。
トヨタ カローラクロス ハイブリッドZ
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1797cc
最高出力=98ps/5200rpm
最大トルク=142Nm/3600rpm
トランスミッション=電気式CVT
駆動方式=2WD(FF)
レクサス UX300h バージョンL
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1986cc
最高出力=152ps/6000rpm
最大トルク=188Nm/4400-5200rpm
トランスミッション=電気式CVT
駆動方式=2WD(FF)
カローラクロスの高い利便性とコスパはレクサスをも下す!


車両本体価格はUXのほうが200万円以上も高額だ。もっとも安価なベースグレード(455万9000円)と比較してもカローラクロスのZグレードとは130万円もの開きがある。しかし、高価なUXのほうが優れたクルマとは断言できない。
両車は同じサイズ感のコンパクトSUVではあるが、日常での使い勝手に優れるのは圧倒的にカローラクロスのほうであり、実用的なクルマを探しているなら予算に余裕があったとしてもカローラクロスを選ぶべきだ。
スポーティなSUVが所望ならUXをおすすめする。低く構えたスタイリングに加え、空力特性を重視した外観ディテールやコックピット風のインパネデザインはUXならではの特徴と言えるだろう。