マジで全部欲しい!ローダウンしたヒロミのトライトン、メタルギア仕様のアウトランダーは近未来【東京オートサロン2025】

ヒロミさんがカスタマイズしたトライトンはローダウンした上に22インチタイヤを履くスポーツテイストが新鮮だ。
本格的なクロカン性能を持つSUVを多数ラインナップする三菱自動車。東京オートサロン2025における同社ブースのキャッチコピーは『カッコよく遊び尽くせ』。2024年に誕生して話題となったピックアップトラック「トライトン」のほか、大幅改良が好評の「アウトランダーPHEV」、唯一無二のSUVミニバンである「デリカ」のカスタマイズ&モータースポーツ仕様が個性をアピールしていた。

PHOTO&REPORT:山本晋也(YAMAMOTO Shinya)

ヒロミ号はレーシーなローダウンカスタムでスポーツトラック化

東京オートサロン2025における三菱自動車のブースは、車種にしてもテイストにしてもバラエティーに富んだラインナップとなっていましたが、その中で目立っていたのが2024年に日本での発売が始まったピックアップトラックの「トライトン」で、全4台が展示されています。

そして来場者の熱い視線を集めていたのが『H/F/C』のロゴが貼られた「ヒロミ号」。テレビなどでおなじみのタレントであり、YouTubeチャンネルH/F/C(ヒロミ・ファクトリー・チャンネル)でも知られるヒロミさんがカスタマイズしたトライトンです。

オフロードイメージの強いトライトンですが、ヒロミ号はがっつりローダウン、そしてサーキットの定番ホイール「レイズ・TE37」に、トーヨープロクセス(265/35R22)を組み合わせたフットワークというスポーティ仕様。プロジェクトミューのブレーキシステムをインストールすることで大径ホイールとルックス面でも、走りのバランスでもマッチさせているのも完成度の高さにつながっているといえるカスタムといえます。それでいて、ホイールアーチモールは純正用品というのもポイントのひとつ。このルックスの一部はディーラーでも真似することができるわけです。

ホイールアーチモールのほか、サイドドアガーニッシュやエクシードバイザーも三菱純正用品だ。

そんなヒロミ号と真反対のテイストに仕上げているのが、トライトンカスタムコンテストの最優秀車両であるフレックスドリームの手がけた一台です。

足元は17インチのマッドテレーンタイヤとして、どこへでも入っていけるよう仕上げた上で、荷台部分をFT PORTERのキットを使ってポップアップ式キャンパーに換装しているもので、どこでもキャンプ地になる仕様といえるもの。

そのほか、レッドブルとタイアップしたDJブース仕様、後述するAXCR(アジアクロスカントリーラリー)仕様のトライトンも展示されていました。まさに、走ってヨシ、遊んでヨシ、使ってヨシの三方ヨシな魅力を見せてくれる展示となっていたのです。

トライトンカスタムコンテストの最優秀マシンはフレックスドリームの手がけた一台。
荷台がDJブースとなっているDJトライトンも展示された。

メタルギアソリッドとコラボしたアウトランダーPHEV

メタルギアソリッドの世界観でカスタムされた「アウトランダーPHEV NIGHT SEEKER CONCEPT」。

2024年のマイナーチェンジにより駆動用バッテリーをサイズアップ、電動化テイストを強めたアウトランダーPHEVは、MGS(メタルギアソリッド)とコラボレーションしたカスタマイズ仕様「NIGHT SEEKER CONCEPT」に仕上げられています。

マットなボディカラーに、フロントスキッドプレート、フロントシールド、ルーフボックス、フェンダープロテクター、ホイールプロテクターといった専用アイテムをアドオンされたルックスは、まさにMGSの世界観につながるもの。それも含めて、近未来を駆け抜ける雰囲気がアウトランダーPHEVの先進性とタフネスに似合っているといえます。

外装は、このコンセプトカーのために作られたアイテムばかりですから一般ユーザーが真似することは難しいのですが、じつは純正アクセサリーで用意されている「TRIALパッケージ(フロントコーナープロテクター/サイドプロテクター/リヤプロテクター/フェンダープロテクター)」がセットされている車両がベースということで、こちらもディーラーにて、ディテールの真似をすることができるというのはオーナーにとっては注目ポイントかもしれません。

小ワザも真似したいデリカD:5  ACTIVE SEEKER

オフロード感あふれるカスタマイズにルーフトップテントが似合う。

デリカD:5ブラックエディションをベースにしたカスタム仕様の「ACTIVE SEEKER」は、サスペンションキット、ルーフトップテント、サイドステップなどなど市販パーツを組み合わせることで完成させた一台。予算に糸目をつけなければ、ほとんど同じ仕様に仕上げることは可能な、メーカーによるカスタマイズの模範解答といえるものです。

そんな中で、注目したいのがメーカーならではの小ワザです。

ホイールを覆うフェンダーガーニッシュに貼られたデカールには『レギュラー 2.6bar/ウインター2.9bar/サンド1.3bar』と状況に合わせたタイヤエア圧の指定値が書かれています。オレンジのベース色もさし色として効いているものですし、こうした実用性のあるデータを記しておくことでタフなSUVテイストが強まるアイデアではないでしょうか。

フェンダー部分に、走行ステージごとのタイヤエア圧を記したステッカーが貼ってあるのがムードを高める。

アジアクロスカントリーラリー仕様のデリカファミリー

AXCR(アジアクロスカントリー)を実際に走ったデリカD:5とデリカミニ。

こうした走りに対する知見は、三菱自動車が「RALLIART(ラリーアート)」の名の下にモータースポーツ活動を続けていることで手に入れたものといえます。そうした経験の一端を示すのがデリカD:5とデリカミニのAXCRサポート車両の展示でしょう。

いずれも、実際にラリーに帯同したという”モノホン”のサポートカーで、こうして東京オートサロンで展示されているということは、無事にサポートカーとしての役目を全う、コースを完走したことの証。まさにモータースポーツ活動によって三菱自動車のクルマが鍛えられていることを感じさせる2台といえるのではないでしょうか。いずれのデリカにも似合う赤/黒のカラーリングもよくマッチングしており、カスタマイズカーとしての完成度が高いのもさすがです。

サポートカーとはいえ軽自動車がクロスカントリーコースを走り切ったのはスゴイ。

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著者プロフィール

山本 晋也 近影

山本 晋也

1969年生まれ。編集者を経て、過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰することをモットーに自動車コ…