スズキ ソリオはマイチェンでどこが変わった? トヨタ シエンタとあらためて勝負!

マイナーチェンジを受けた新型ソリオが2025年1月16日に発売された。改良されたソリオはどこが変わったのだろうか。コンパクトミニバンの定番車種とも言えるトヨタ シエンタのスペックと比較して、新型ソリオの変化を詳しく見てみよう。

SUZUKI SOLIO × TOYOTA SIENTA

2列目シートの広さは同等!小さいなりの工夫が光るソリオ

マイナーチェンジした新型ソリオは全長が20mm延長されたが、デザインの変更によるもので室内空間への影響はない。絶対的な空間容量はボディサイズが大きなシエンタのほうが依然として有利であるものの2列目シートの広さは同等であり、両車ともに大スライド&リクライニング機構が備わる。

シエンタは7人乗りの3列シート仕様を選べる点が強みだ。しかも床下に格納できるため荷室への圧迫も最小限に抑えられる。ただしシエンタの7人乗りの荷室床面長は最大1430mmにとどまるため、車中泊に使うなら5人乗りを選びたい。

ソリオの荷室床面長はそれよりやや短い1390mmだが、助手席の背もたれが前後どちらにも水平近くまで倒せるため、車体は小さくとも室内空間全体を最大限に使うことが可能だ。

スズキ ソリオ ハイブリッドMZ
ボディサイズ=全長3810mm×全幅1645mm×全高1745mm
ホイールベース=2480mm
車両重量=1030kg
タイヤサイズ=165/65R15(前後)

トヨタ シエンタ ハイブリッドZ
ボディサイズ=全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm
ホイールベース=2750mm
車両重量=1370kg
タイヤサイズ=185/65R15(前後)

新型ソリオは燃費が向上!しかしシエンタの強さには届かず

ソリオはマイナーチェンジのタイミングで、純ガソリンエンジンとフルハイブリッドモデルが廃止となり、全車マイルドハイブリッドとなった。

新型ソリオはアシストモーターのトルクが10Nmアップした60Nmとなり、燃費性能を向上させた新型エンジンとの組み合わせにより、WLTCモード平均燃費は旧来のフルハイブリッドと遜色ない22.0km/L(MZグレード)にまで引き上げられている。

それでも燃費性能ではシエンタに敵わない。シエンタの駆動モーターはソリオの2倍以上のトルクを発揮し、300kg重い車重にも関わらずWLTCモード平均燃費は28.2km/L(Zグレード)と新型ソリオを圧倒する。動力性能に関してはどちらも秀でた点はなく必要十分といったところだろう。

スズキ ソリオ ハイブリッドMZ
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1197c
最高出力=82ps/5700rpm
最大トルク=109Nm/5700rpm
トランスミッション=CVT
駆動方式=2WD(FF)

トヨタ シエンタ ハイブリッドZ
エンジン形式=直列3気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1490cc
最高出力=91ps/5500rpm
最大トルク=120Nm/3800-4800rpm
トランスミッション=電気式CVT
駆動方式=2WD(FF)

競争力を増した新型ソリオ!シエンタと比較検討する価値は十分にあり

新型ソリオは旧型より20万円ほど値上がりしたが、それでも最上級グレード同士の比較ではシエンタよりも75万円ほど安いうえ、ソリオの最上級グレードは標準で備わる快適装備もシエンタより充実している。

また、新型ソリオは電動パーキングブレーキ&ブレーキホールドが実装され、アダプティブクルーズコントロールが停止まで対応するようになった。6人以上が乗る機会が多い場合はシエンタの一択となるが、5人以下で街乗りを主体とする使い方であればソリオでも困ることはないはずだ。

車体が小さなソリオだが、後席の快適性や機能性に関してはシエンタと互角か、わずかに劣る程度の差しかない。軽自動車並に運転しやすいうえ、静粛性や乗り心地に関してはしっかりと軽自動車以上に仕上げられている点もソリオの強みと言えるだろう。

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