ストロングハイブリッド搭載の欧州人気モデル「ルノー・キャプチャー」【最新コンパクトカー 車種別解説 RENAULT CAPTUR】

21年の登場からハイクオリティなコンパクトカーとして注目されてきた「ルノー・キャプチャー」。22年にはハイブリッドモデルが登場、低燃費でハイパワーなグレードが投入された。荷室のフレキシブルな使い勝手やスマホとの連携機能も全車標準装備され、日本の環境にもフィットしたヨーロッパ車らしい存在感を見せている。
REPORT:佐野弘宗(本文)/小林秀雄(写真解説) PHOTO:宮門秀行 MODEL:菅原樹里亜

使い勝手が秀逸な小型ボディ 低燃費かつ商品力強化も魅力

キャプチャーは2013年に本国発表された初代から、21年に国内発売された現行2代目に至るまで、欧州ベストセラーの常連となっている。

エクステリア

フェンダーの張り出しを強調し、山より街中が似合うスポーティなSUVスタイルを実現。全車共通で18インチアルミホイールを標準装備し、ボディカラーはハイブリッド車のブラックを除いてツートーンカラーの設定となっている。最小回転半径は5.4m。

ルノーによると、ライバルより比較的コンパクトながら、高品質なクーペルックや、160㎜という後席スライド機構による優れた使い勝手が、コンパクトSUVの本場である欧州で評価されているそうだ。

インストルメントパネル

ギヤセレクターのデザインなどが所有欲をそそる。中央の7インチマルチメディアEASY LINKはスマートフォンとの連携機能を備え全車標準装備。メーターはハイブリッド車が10.2インチフルデジタル、ガソリン車が7インチデジタル。

日本仕様のパワートレインは2種類。手頃な1.3ℓターボ+7速DCTも、同クラスのエンジンとしては頭ひとつ抜けたパワフルさが自慢である。ただ、さらに注目すべきは上級の「E-TECHフルハイブリッド」で、1.6ℓ自然吸気エンジンをベースにした欧州でほぼ唯一の本格ストロングハイブリッドとなる。

居住性

「E-TECHフルハイブリッド」は独自のドッグクラッチ機構を使い、シンプルかつ高効率なのに、エンジン単体、モーター単体、パラレル、シリーズのあらゆる走行モードが可能。実際の走行感覚もドッグミッションという言葉から想像できないほどスムーズでシームレス。22.8㎞/ℓというWLTCモード燃費は、共通のパワートレインを使うルーテシアやアルカナと並んで「低燃費輸入車」の1〜3位を独占する。街中でも燃費良好だが、高速燃費ではさらに光る点はいかにも欧州車らしい。

うれしい装備

一番右のスイッチがステアリングヒーター。全車に標準装備され、寒い時期の早朝に出発するときでも、冷たいステアリングを握らなくていい。
マルチメディアEASY LINKは車両周辺の映像を表示する360度カメラに対応。俯瞰図に加えて、後退時はリヤビュー、フロントビューも表示。
月間販売台数       NO DATA
現行型発表    21年2月(「E-TECH FULL HYBRID」系追加22年8月)
WLTCモード燃費  22.8 ㎞/ℓ※「E-TECH FULL HYBRID」系

ラゲッジルーム

キャプチャーはもともと内外の質感や先進運転支援システム、安定した操縦性には定評があった。そこに日本の交通環境にもぴったりの「E-TECHフルハイブリッド」の追加で類例のない商品力をもつに至った。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.159「2024-2025 コンパクトカーのすべて」の再構成です。

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