最小サイズのボディで生粋のコンパクトを体感「ルノー・トゥインゴ」【最新コンパクトカー 車種別解説 RENAULT TWINGO】

滑らかなフォルムとキュートなデザインで今でも変わらない注目を集める「ルノー・トゥインゴ」。最小の輸入車4ドアカーとして軽自動車並みの取り回しの良さと、奥行きのあるラゲッジルームで普段の生活に十分満足な機動力を持っている。すでに日本仕様の生産は終了し、後継モデルは発表されていないため、再チェックは必須と言える。
REPORT:安藤 眞(本文)/工藤貴宏(写真解説) PHOTO:平野 陽  MODEL:大須賀あみ

軽自動車並みの最小回転半径 街乗りで楽に走れるのも魅力

最近はコンパクトカーでも「どこがコンパクトなのよ?」とツッコミを入れたくなるモデルも多い。そんな中、正真正銘コンパクトなのが、ルノー・トゥインゴ。現在、日本で新車購入できる4ドア登録車の中では、ボディサイズは最も小さい。

エクステリア

“軽自動車プラスα”に相当する、僅か3645㎜の全長しかないコンパクトな車体。その短い全長の中で、可能な限り広い居住スペースを確保するパッケージングが自慢だ。最小回転半径は軽自動車並みの僅か4.3m で、駐車もしやすい。

小さければ取り回しが良いのは当然として、トゥインゴの最小回転半径は4.3mと軽自動車並み。特にバックしながらフルステアすると、笑ってしまうほど小まわりが利く。

インストルメントパネル

とてもシンプルかつ、遊び心のあるデザイン。メーターは大きなアナログ速度計に加え、液晶ディスプレイ内にもデジタル速度計が組み込まれている。スマホを接続できる、タッチパネル付きのディスプレイオーディオを全車に搭載。

秘密はエンジン搭載位置。ラゲッジスペースの下にエンジンを搭載しているから、ボンネットの下に邪魔な物はなく、前輪の切れ角が大きく取れるからだ。エンジンレイアウトは公式的にはRR(リヤエンジン・リヤドライブ)とされているが、後輪の中心よりクランクセンターが前にあるから、厳密に言えば〝リヤミッドシップ〞。前後重量配分は45対55とリヤ寄りだ。

居住性

しかし〝ミッドシップ〞という語感からイメージするようなクイック感はなく、日常使いでもリラックスして運転できる。これは容易にスピンしないよう、前輪より後輪を太くしているからだ。欠点があるとすれば、ラゲッジの小ささ。荷物を積むなら2名での使用が現実的だが、だから「TWINでGO!」なのだ。

うれしい装備

トランスミッションがDCTとなるターボエンジン搭載車にはエコモードを用意。スイッチを押すとパワートレインが燃費重視の制御となる。
驚かずにはいられないタイヤ切れ角。エンジンを車体後部へ積んだことで実現したこの切れ角と短い車体が取り回しを楽にしてくれる。
間販売台数      NO DATA
現行型発表      16年7月(「INTENS MT」追加 22年3月)
WLTCモード燃費    20.7 ㎞/ℓ※「INTENS MT」

ラゲッジルーム

残念なのは、日本仕様はすでに昨年末で生産が終了していること。販売は在庫限りとなるので、好みのグレードやカラーは選べないかもしれない。後継モデルに関するアナウンスもないので、欲しい人は今すぐディーラーへGO!

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.159「2024-2025 コンパクトカーのすべて」の再構成です。

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