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プロドライバーによるスノードライブ体験「ゲレンデタクシー」
スバルが2014年にスタートしたゲレンデタクシーだが、新型コロナウイルス流行により2025年が5年ぶりの開催。スバルが自信をもつAWDをプロドライバーによるスノードライブで体験できる貴重が機会が復活したことは大変喜ばしい。
実際、開催初日から多くの来場者が詰めかけ、このイベントを楽しんでいた。

雪国のドライバーであれば氷雪路を走るのは毎シーズンのことではあるが、ゲレンデを走ることはスキー場スタッフでもなかなか無いのでは無いだろうか。それだけに、同乗走行とはいえ貴重な機会であることは間違いない。
また、開催1回目からドライバーを務めている鎌田卓麻選手はゲレンデタクシーについてこのように説明した。
■鎌田卓麻選手
「以前はホントにタクシーで、上まで行ったら降りるお客さんが多かったですが、次第に往復で乗ってもらうスノードライブ体験に変わりました(もちろん、降りることもできる)。そして、回を重ねるごとにスノードライブはもちろんですが、(休止期間はありつつも)毎年のことですから、クルマの進化を感じてもらう機会になっているかと思います」

ゲレンデタクシーに乗ってみると、急な傾斜を勢いよく登り、逆に下りではパフォーマンスとして振り回しながらであるにも関わらず終始安定した動き。さらに、多くのスタッフや順番待ちの来場者が待機する発着所の手前でスムーズに減速して容易に停止する。プロドライバーの運転とはいえ不安感はなく、スバルのAWDの実力を垣間見えるエンターテイメントであると感じられた。これはリピートする来場者がいたのも頷ける。
惜しむらくは、往復コースが意外と短く感じられたことくらいだろうか。もっと長く複雑なコースで乗ってみたかった。また、体験したのはクロストレックS:HEVだったので、フォレスターやアウトバックではどうなのかも気になるところ。どれに乗れるかは現地での状況次第ではあるが、もしゲレンデタクシーに行くのであれば乗り比べてみるのも面白いかもしれない。

ラリードライバーのクロストレックS:HEVの印象は?
初日となった18日のゲレンデタクシーでは、スバルが先だって発売したクロストレックのストロングハイブリッドモデルであるS:HEVがメインに使われた。以前のゲレンデタクシーには無かったラインナップだけに、以前からゲレンデタクシーでハンドルを握ってきたラリードライバーはどう感じたのだろうか?

■新井敏弘選手
「今回のゲレンデタクシーは以前のように2.0Lターボのようなハイパワー車が無くてパワー的に物足りなくなるところを、ハイブリッドが補ってくれていました。逆に普通の人が使うにはこちらの方が良いのではないかと思いました。ハイブリッドでもスバルのAWDの良さは踏襲されていて、ハイブリッドだからという乗りづらさは無いし、モーターがパワーを補ってくれて乗りやすいので凄く良いクルマです」

「アグレッシブに攻めても全然平気でしたね。コースは5年前と同じなので比較もしやすかったですし、準備日に従来のe-BOXERも走らせましたが、やはりS:HEVのが力があってその分面白いですよ」
「それに雪の深いルートは普通のクルマではとても下れるものではないですが、車高にも余裕があるしX-MODEも良くできているので余裕で下れました。逆にX-MODEの制御が強すぎてパフォーマンスとして振り回すのが難しいくらいでしたね」

参加者もドライバーもみんなが笑顔になるイベント

大勢の来場者がスバルのAWDとプロドライバーの走りを体験したゲレンデタクシーだが、クルマから降りてきた参加者は一様に笑顔でエキサイティングな体験に興奮を隠せない様子。特にファミリー層では子供達が大はしゃぎだったのが印象深い。また、昨今はスキー場でも多い外国人旅行者もゲレンデタクシーを体験していた。

そして、参加者はもちろんステアリングを握ったドライバーも笑顔になるのがゲレンデタクシー。18日に特別にドライバーを務めた山内英輝選手と井口卓人選手はもちろん、一番いい笑顔を見せていたのは新井敏弘選手だったように思う。


サーキットドライバーは雪道初体験!?
スーパーGTとスーパー耐久(加えて2023年はニュルブルクリンク24時間耐久レース)でスバルのステアリングを握る井口卓人選手と山内英輝選手。サーキットでは長年スバルのワークスドライバーを務めてきた両選手だが、ゲレンデタクシーに参加するのは初めてのこと。

しかも、ゲレンデタクシー初参加どころか両選手とも雪道を走ったことがないそうだ。トレーニングで北海道のクローズドコースをスパイクタイヤで走ったことはあっても、マイカーにスタッドレスタイヤを履かせたことも無いというから驚いた。
そんな両選手にゲレンデタクシーの感想を訊いてみた。
■山内英輝選手
「ノーマルのクルマにスタッドレスで走るのは実質今日が初めてで、ひと言『スゲエ!』という感想しか無いですね。上りはアグレッシブに行けるんですけど、下はまだちょっとビビりながらって感じでしたが。お客さんも『凄い!こんなに行けるんだ!』って笑ってくれているので、自分としてもすごく楽しいですね」

「他のクルマで雪道を走ってないので比較はできませんが、安定感はスバルの四駆ならではかもしれませんね。安定性が高い中で、滑った時のコントロール性の良さはニュル車やスーパー耐久のWRXとも共通するところだと感じました」

「今回初めて参加しましたが、貴重な経験をさせてもらいました。雪道を70km/h〜80km/hで滑りながら走る機会なんて無いじゃないですか。経験してわかったんですが、クロストレックS:HEVってAWDの制御がかなり強いので向きを変えるのがすごく難しいんですよ。でも、新井さんとか鎌田さんとか、ラリードライバーは向きを変えるのが本当に上手いなと思いました」

■井口卓人選手
「今回、初めて参加しましたが私自身が楽しめたのはもちろんですが、スバルのAWDや新しいS:HEVを体験してもらうには良いイベントでした。雪がなくても素晴らしい走りではありますが、この雪でよりAWDの強さを感じられたのは良かったと思います。普段雪道を走ることもほとんど無い……雪国の人たちの方がよっぽど走ってると思いますし、雪道ではほとんど素人同然でも一発目からこれだけ走れてしまう、その安定感も含めて凄いですよね」

「S:HEVはモーターの力で中速からの加速がすごく力強くて、しかも空転せずに駆動力を伝えられているのは面白い部分でした。X-MODEも色々と試してみましたが、[DEEP SNOW/MUD]は制御が強くて普通の人には安心感があるでしょうし、慣れている人なら[SNOW/DIRT]も良いかもしれません」

お客さんはゲレンデタクシーのクルマは特別な仕様だと思っていたらしく、ノーマル車にスタッドレスタイヤを装着しただけでこんなに走れる、登れることに皆さん驚いていました。スバルの強さを伝えることができたんじゃないかと思います。

2025年のゲレンデタクシーを体験する最後のチャンス!
2025年のゲレンデタクシーの開催は残すところあと1月25日(土)〜26日(日)の2日のみ。最新のクロストレックS:HEVはもちろん、スバルAWD・SUVの実力を雪道で体感するチャンス、そしてラリードライバーのスノードライブを体験する機会を逃す手はない。

興味がある人はぜひ苗場スキー場に足を運んでゲレンデタクシーを体験して欲しい。コラボブースやプレゼント、ドリフトショー、ナイトデモランなどのコンテンツも充実しているぞ。
ゲレンデタクシー
会場:苗場スキー場(新潟県南魚沼郡湯沢町三国202)特設会場
開催日:1月25日(土)・26日(日)
開催時間:午前の部 9:00〜12:00・午後の部 13:30〜16:30
その他のコンテンツ:雪上ドリフトショー(12:00)、ナイトデモランショー(26日のみ20:30)