優秀すぎるカローラクロスのライバルはレクサスNX! 異なるクラスの意外な関係に注目

そもそもトヨタ カローラクロスとレクサス NXはクラスが違い、価格も大きく違うため比較するには縁遠いクルマだ。しかし、トヨタ/レクサスのラインナップを広く見渡すとまったくの無関係ではないことがわかる。価格差を考慮して、カローラクロスの最上級ハイブリッドモデルと、NXの最廉価ガソリンモデルのスペックを比較してみよう。

TOYOTA COROLLA CROSS
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LEXUS NX

プラットフォームは違えどサイズ感や利便性は同じくらい

両車のホイールベースは同じくらいだが、NXのほうが大型のプラットフォームを用いている。しかし後席の広さは同等であり、後席用エアコンルーバーやアームレストの有無など基本構成も同じだ。

車内の開放感やドア開口形状による乗降性に関しては、むしろカローラクロスのほうが優れていると言えよう。荷室空間もNXのほうが一回り広く確保されているが、決定的と言えるほどの差ではない。

最廉価グレードであっても高級感は比べるまでもなくNXのほうが高くなる。しかし、車内の構成や機能だけに着目すれば利便性はNX250がわずかに優れる程度でほぼ互角だ。

トヨタ カローラクロス ハイブリッドZ
ボディサイズ=全長4490mm×全幅1825mm×全高1620mm
ホイールベース=2640mm
車両重量=1400kg
タイヤサイズ=225/50R18(前後)

レクサス NX250
ボディサイズ=全長4660mm×全幅1865mm×全高1660mm
ホイールベース=2690mm
車両重量=1620kg
タイヤサイズ=235/60R18(前後)

高級車らしい動力性能とハンドリングはレクサス NXならでは

動力性能は圧倒的にNX250が優れ、燃費性能はハイブリッドシステムの有無に関わらずカローラクロスが優れている。

カローラクロスのWLTCモード平均燃費はハイブリッドモデルが全グレード26.4km/Lで、ガソリンモデルが全グレード16.6km/Lだ。対するNX250はレギュラーガソリンで14.4km/Lとなる。

最廉価のNX250には電子制御サスペンションやアクティブノイズコントロールなどが備わらず、エンジン音や振動がやや目立つ欠点はあるが、乗り心地や静粛性は間違いなく高級車然としたもので実用車であるカローラクロスとは歴然とした差がつく。

さらに、コックピット風の運転席デザインや高いボディ剛性に加え、足周りやパワステなどが専用チューニングが施されたスポーティなハンドリングもNXならではの特徴だ。

トヨタ カローラクロス ハイブリッドZ
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1797cc
最高出力=98ps/5200rpm
最大トルク=142Nm/3600rpm
トランスミッション=電気式CVT
駆動方式=2WD(FF)

レクサス NX250
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン
排気量=2487cc
最高出力=201ps/6600rpm
最大トルク=241Nm/4400rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=2WD(FF)

車種ヒエラルキーを壊すほど高コスパなカローラクロス!

NX250の価格は、カローラクロスの最上級ハイブリッドモデルと比べて160万円も高い。

そのためカローラクロスより上質あるいは高性能なクルマに乗りたいなら、トヨタのRAV4やハリアーを選ぶのが妥当といえるだろう。しかし明確な目的がない場合、カローラクロスの優れた実用性とコストパフォーマンスの前にRAV4やハリアーでは訴求力が不足しがちだ。

その点、NXなら最廉価モデルであってもカローラクロス以上の高級感と利便性が備わるとともに、RAV4やハリアーにも劣らない付加価値が備わっている。カローラクロス ハイブリッドZグレードの購入を検討しているなら、NX250を候補に入れてみてもいいかもしれない。

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