2025年2月3日、三菱自動車は2024年度第3四半期の決算会見をオンラインで実施した。会見では、加藤隆雄社長が登壇し、日産自動車とホンダが検討中の共同持ち株会社への参画に関する質問が集中した。ホンダと日産の協議の方向性が決定するのが2月中旬にずれ込んでいることもあり、加藤社長は、同社の判断時期について「基本的には2月中旬になるだろう」と述べつつ、「ホンダと日産が出した方向性の内容次第では、自社の判断が多少遅れることはあるかもしれない」との考えを示した。
また、一部報道で三菱自動車が合流を見送ると伝えられた件について、加藤社長は「当社が発表したものではない。引き続きさまざまな可能性を検討している」と強調した。
決算内容に関しては、売上高が前年同期比3.6%減の1兆9893億円となった。営業利益も前年同期の1601億円から1046億円へと減少した。しかし、グローバル販売台数は前年同期の58.5万台から62.4万台へと増加しており、通期の見通しも売上高2兆7600億円、営業利益1250億円へと下方修正されたもの、製造と販売の適正化が進んだことで「第三四半期で底を打ったと見ている」との見解が示された。


今後の展望としては、新型アウトランダーPHEVの欧州販売本格化や、ASEAN市場を含む新興国でのハイブリッド車投入の加速が見込まれ、経営的には上昇傾向にあると予想されている。
三菱自動車の今後の動向は、日産・ホンダとの協業形態の検討結果とともに注目される。特に、電動化・知能化などの次世代技術開発や各種調達分野における協業の進展が期待される。