メルセデス・ベンツ「Sクラス」の最高級バージョン、「マイバッハSクラス」改良新型の最新プロトタイプを捉えるとともに、その内部を激写した。
現行型Sクラス(W223型)、およびマイバッハSクラスは2020年に発売。翌2021年7月に日本市場にも導入されており、これが初の大幅改良となる。今回はSクラスのマイバッハバージョンだが、基本的なシステム、レイアウトなどは共有される。
メルセデスSクラスとメルセデス・マイバッハSクラスは究極の高級ベンツであるはずだったが、ここ数年は一部の安価なモデルに重要な技術が搭載されていないことで顧客から強い要望があった。しかし、ついにメルセデスのハイパースクリーン・デジタルダッシュボードが搭載されることがわかった。

フェイスリフトされるメルセデスとマイバッハSクラスのこれまでのスパイショットは、星形のLEDライトを含む外装の微妙な改良に焦点が当てられていた。しかし、最新スパイショットでは、マイバッハのプロトタイプの内部が明らかに。ハイパースクリーンのセットアップがはっきりと確認できる。
ハイパースクリーンは、2022年型EQSセダンのオプションとして2021年にデビューし話題となったが、一部から不満の声があった。クルマの片側から反対側まで伸びる一枚のガラスにより、EQSに巨大なデジタルタッチスクリーンが取り付けられているように見えるのだが、これは単なる巧妙なトリックで、実際にはタッチできない計器パック、中央タッチスクリーン、および助手席側タッチスクリーンの3つの画面が配置されているのだ。
このシステムは後にEQS SUVとEQEに搭載されたが、EQSの2年前に発表されたSクラスには、EQSの標準キットに非常によく似た独立したタブレットゲージパックとインフォテインメントスクリーンが搭載されていた。

最新スパイショットではダッシュボードの全体を見ることはできないものの、Aピラーからもう一方のピラーまで伸びていることが示唆されており、間違いなく同ブランド最大のディスプレイとなりそうだ。また、オリジナルのハイパースクリーンを微調整し、従来のインストルメントクラスターのカウルのような形状ではなく、上部のセクションを平らにしていることもわかる。さらには、センターコンソールの真上にある画面の左下隅に物理的なスターターボタンが取り付けられていることも確認できる。
パワートレインは現行の最高出力442ps、最大トルク559Nmを発揮する3.0L直列6気筒ターボエンジン、最高出力496psを発揮する4.0L V型8気筒ツインターボエンジンがキャリーオーバーされる見込みだが、それぞれ燃費の改善などがなされると予想されている。しかし、ハイブリッド車の販売が好調で、電気自動車のEQSが苦戦していることを考えると、メルセデスがV8 PHEVを追加する可能性は低いとみていいだろう。
今年1月には、ルセデスがSクラス大幅改良の発売を2025年後半か2026年初めまで延期すると報じられたが、これはおそらく2026年モデルとしてディーラーに並ぶことを意味するはずだ。もしそれが本当なら、マイバッハも26年モデルとして登場するはずだが、おそらく通常のSクラスの2カ月後にデビューすることになるだろう。























