史上初!? BMW M3CSツーリングは550馬力&650Nmの3.0L直ツインターボで0-100km/h加速は3.5秒!

BMW M社によって実現された「BMW M3CSツーリング」の車両情報が発表された。メーカーの最も人気の高いシリーズに新たに追加された最新モデルは、BMW M3コンペティション・ツーリングの成功を基に開発された特別仕様車という位置づけとなっており、550馬力の6気筒直列エンジン、専用チューニングのシャシー、独自のデザイン、そして数多くのカーボン・ファイバー強化樹脂(CFRP)コンポーネントによる軽量化が、純粋なレーシングカーのフィーリングを実現している。ダイナミクスを追求するだけでなく、M3 CSツーリングの車内スペースは、さまざまな用途に活用できるようにリアシート可倒式ラゲッジスペースが実装されており、日常の使い勝手も申し分ない。新型BMW M3 CSツーリングは、2025年3月からヨーロッパ、オーストラリア、日本、韓国などの顧客への納車が開始される予定とされている。

レーシングカーのテクノロジーを採用した直列6気筒エンジン

新型BMW M3 CSツーリングに搭載される3.0L直列6気筒エンジンは、当初からサーキットでのパフォーマンス発揮を念頭に設計されており、レーシングカーの設計から多数の技術的ディテールを採用。Mシリーズを象徴する高回転特性とリニアなパワー伝達が、アップグレードされたMツインターボ・テクノロジーと組み合わせている。2つのモノスクロール・ターボチャージャーの最大過給圧を2.1barに引き上げ、エンジン・マネジメントにモデル特有の微調整を加えることで、最高出力を20ps(15kW)増加させた550ps(405kW)を発揮する。最大トルクは2750~5950rpmの間で650Nmに達する。

さらに、スプリングレートを高めた特別設計のエンジンマウントにより、パワーユニットと車両間の剛性が強固になったことで、エンジンレスポンスが鋭くなり、駆動系への動力伝達もさらにダイレクトになっている。これにより、0-100km/h加速は3.5秒、0-200km/hは11.7秒で達成する。Mドライバーズパッケージを搭載したモデルの最高速度は300km/hに達する。

コックピットからSPORT/SPORT+のドライビングモードを選択し、電動制御フラップ付きのM専用エキゾーストシステムの特性を変化させることで、マットブラックに塗装された2対のテールパイプからは、感動的なドライブサウンドが奏でられる。

トランスミッションは、ドライブロジック付き8速Mステップトロニック・トランスミッションを搭載。セレクターレバーからシフト特性を3モードに変更することができ、快適性重視やスポーティなオプションに加え、サーキット走行に最適な設定も選択できるようになっている。ステアリングホイール上にもカーボンファイバー製パドルシフトが配置され、シーケンシャルにギアセレクトに介入することができる。

駆動方式は、M xDrive全輪駆動システムを搭載し、リアアクスルに搭載されたアクティブMディファレンシャルが後輪にもバイアスをかけることでM特有のハンドリングダイナミクスが確立されている。セットアップメニューからは2WD/4WDを可変的に選択することができ、思いのままのドライビング体験を楽しむことができる。

パフォーマンス重視のシャシーテクノロジーと専用設計のカーボンファイバー製コンポーネント

Mモデルならではのパフォーマンスを発揮するために、電子制御式ダンパーを備えたアダプティブMサスペンションもモデル固有に設定されている。Mサーボトロニックステアリングと統合ブレーキシステムも同様だ。優れた制動力を発揮するのは、レッドまたはブラックのキャリパー塗装が施されたMコンパウンドブレーキだ。レッドまたはマットゴールドのブレーキキャリパーが選択できるMカーボンセラミックブレーキもオプションとして用意される。フロントアクスルには19インチ、リアには20インチのホイールが標準装備され、トラックタイヤ(フロント275/35ZR19、リア285/30 ZR20)が装着される。

非常にパワフルなエンジンとモデル特有のシャシー技術に加え、インテリジェントな軽量設計もBMW M3 CSツーリングの優れたパフォーマンスに重要な役割を果たす。軽量化を実現する上で特に重要なのが、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の多用化だ。ボンネット、フロントスプリッター、フロントエアインテーク、エクステリアミラーキャップ、リアディフューザーはすべてCFRP製。車内では、Mカーボン製バケットシートや同様にCFRP製のステアリングホイールシフトパドル、インテリアトリムストリップ、センターコンソールも軽量化に貢献しており、BMW M3 コンペティションツーリングのM xDrive搭載モデルと比較して、総重量が約15kg削減されている。

卓越したパフォーマンスと日常的な使いやすさの絶妙なバランス

BMW M3 CSツーリングの最新の特別仕様車では、多用途性を重視した可変式インテリアが日常の使いやすさを向上させている。空気の冷却供給と空力バランスという技術的要件に正確に適合するよう細部まで作り込まれたM専用エクステリアだが、高い位置に開くテールゲートの収納容量が500リッターから最大1510リッターまで拡大することができる。

さらに、運転席・助手席のMカーボンパッケージシートには電動調整機構とシートヒーターを標準装備。アルカンターラ製ステアリングホイールも合わせてパフォーマンスを感じさせるプレミアムな空間が演出される。

車載システムには、BMWオペレーティングシステム8.5をベースとする最新ディスプレイに制御/操作システムBMW iDriveを搭載。BMWインテリジェントパーソナルアシスタントとBMWカーブドディスプレイの両方を搭載し、タッチコントロールと自然言語による音声操作に対応。12.3インチの情報ディスプレイに表示されるM専用ビューでは、上部にMシフトライトが配置され、画面の下部には走行安定性システム、M xDrive、トラクションコントロールのステータスを表示。14.9インチのコントロールディスプレイのホーム画面には、車両設定、タイヤ空気圧、タイヤ温度のウィジェットが表示される。その他、スマートフォンとのコネクティビティ性能や安全支援システムも標準装備される。

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