フォルクスワーゲンがニューモデル「ID.2all」の発表を予告!コンセプトモデルを3月初旬に公開!EVのエントリーモデルとして期待

フォルクスワーゲンAGは2月5日にドイツ・ウォルフスブルグで開催された労使会議において、フォルクスワーゲンブランド最高経営責任者のトーマス・シェーファーCEOが、フォルクスワーゲン コアブランド(フォルクスワーゲン、フォルクスワーゲン商用車、シュコダ、セアト、クプラ)の未来に向けた計画を発表。この会議の場でフォルクスワーゲンブランドが未来に向けて発表するエントリーモデルの電気自動車(価格は約2万ユーロ)のデザインが従業員に初めて披露された。

新エントリーEVは「ID.2all」の量産型とともに2027年までに導入する予定

フォルクスワーゲンAGは「Zukunft Volkswagen(未来のフォルクスワーゲン)」協定に基づき、2024年12月末に従業員代表団と持続可能なモビリティの分野における経済的安定、雇用、技術的リーダーシップを組み合わせた将来のビジョンについて合意した。拘束力のある目標と、それを達成するために合意された措置は、将来のプロジェクトの基礎となる。共同で合意した目標は、フォルクスワーゲンAGの中核ブランドであるフォルクスワーゲン乗用車が、2030年までに世界で技術的にトップクラスの量産車メーカーになることだ。

このたびの発表にあたり、シェーファーCEOはこのように述べている。
「12月の交渉が妥結したことにより、私たちはフォルクスワーゲン史上最大規模となる未来に向けた計画の策定に着手しました。私たちは現在、従業員と合意した目標を確実に達成することを目指して、野心的な道を歩んでいます。これは、電気自動車をすべての人にとって魅力的なものにするための重要なステップであり、私たちのブランドの明確な目標でもあります」

フォルクスワーゲンは、新しいエントリーモデルのコンセプトカーを、3月初旬に一般公開する予定。量産モデルの世界初公開は2027年の予定だ。ベース価格が約2万ユーロ(約314万円)のこの新しいエントリーモデルの電気自動車は、幅広いユーザーを魅了すると期待されている。シェーファーCEOは「手頃な価格、高品質、収益性の高いフォルクスワーゲンの新しい電気自動車は、ヨーロッパで生産され、ヨーロッパ向けに発売されます。これは、自動車生産におけるチャンピオンズ リーグに例えられるでしょう」と述べている。

フォルクスワーゲンAGグループ従業員協議会会長ダニエラ・カヴァッロ氏はこのように述べる。
「新しい電気自動車のエントリーモデルは、真の意味でのフォルクスワーゲンになります。したがって、ヴォルフスブルグ工場の従業員が、お客様に先駆けて最初にデザインをプレビューするのは適切なことです」

「ID.2all」は2023年3月にコンセプトモデルが世界初公開された新コンパクトEV。ボディサイズは全長4050×全幅1812×全高1530mm、ホイールベースは2600mm。発表時は226psモーターを搭載し、450kmの一充電航続距離が主張された

電気自動車の時代において、エントリーモデルの低コストなモビリティの開発は、フォルクスワーゲンブランドの未来に向けた計画の基盤のひとつとなる。「ID.2all(アイディ.2オール)」の量産型とともに、この新しい電気自動車は、フォルクスワーゲングループ内のコアブランド傘下で開発された新しい小型電気自動車ファミリーに属する。このモデル ファミリーには、新たな段階へと進化を遂げたモジュラー エレクトリック ドライブ(MEB)プラットフォームをベースにしたコンパクトな電気自動車が含まれている。

最初のニューモデルは「ID.2all」コンセプトモデルの量産バージョン。このモデルは、フォルクスワーゲン初の小型電気自動車として2026年にディーラーに導入される予定で、ベース価格は2万5000ユーロ(約392万円)未満に設定される。

同社では2027年までに、2万5000ユーロ未満の「ID.2all」量産型と、約2万ユーロのエントリーモデルの電気自動車を含む、9つのニューモデルを導入する計画だ。

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