目次
HONDA CIVIC
×
HONDA ACCORD
スポーティかつ程よいサイズ感で使いやすいシビック




アコードのエクステリアは流麗なフォルムが醸し出す落ち着いた雰囲気が特徴だ。一方のシビックはクーペのようなルーフラインやメッシュグリルなど、スポーティなディテールが多用されている。
その一方で両車のインテリアデザインはよく似ており、根本的な意匠は同じといってよいだろう。ただし、細部装飾等の違いによりアコードは高級車然とした雰囲気に仕立てられ、シビックはややスポーティにまとめられている。乗り込んだ際に抱く印象は大きく違うはずだ。
後席空間は全長が長いアコードのほうが広いが、シビックもボディサイズの割に十分な広さを備えている。だが、荷室に関してはアコードがトランクが独立したノッチバックであるのに対し、シビックはハッチバックとなるため使い勝手は大きく異なる。
アコードにはリヤシートを倒して使える大型トランクスルーが備わるものの、日常的に使いやすいのはシビックのほうといえるだろう。
ホンダ シビック e:HEV EX
ボディサイズ=全長4560mm×全幅1800mm×全高1415mm
ホイールベース=2735mm
車両重量=1490kg
タイヤサイズ=235/40R18(前後)
ホンダ アコード e:HEV
ボディサイズ=全長4975mm×全幅1860mm×全高1450mm
ホイールベース=2830mm
車両重量=1580kg
タイヤサイズ=235/45R18(前後)
どちらも「スポーツe:HEV」を搭載!アコードはさらに洗練された乗り味


どちらも2.0L直列4気筒エンジンに2つのモーターを組み合わせたe:HEVであり、常時モーターで走行し高速走行時にのみエンジンの動力も使って走行する点は他のホンダ車と同様だ。
ただし、シビックとアコードの2台に搭載されるハイブリッドシステムは「スポーツe:HEV」と呼ばれ、アクセルペダルを踏み込めば純エンジン車のような擬似シフトチェンジを伴って鋭く加速する。
アコードのエンジンは、シビックに搭載されるLFC型に手が加えられたLFD型であり、出力は微増にとどまるが静粛性が大きく引き上げられている。さらに駆動モーターはシビックよりも最大トルク値が20Nm高い335Nmであるうえ、中高回転域の出力も向上したことでさらに伸びのある加速感を実現した。
そのうえ、大柄なボディにも関わらずWLTCモード平均燃費はシビックが24.2km/L(e:HEV EX)、アコードが23.8km/L(e:HEV)とほとんど差はない。加えて、アコードはフラッグシップセダンらしくボディなどにも騒音を低減する多くの手が加えられており、シビックよりも雑味が徹底的に排除されたフラッグシップセダンらしい乗り味となっている。
ホンダ シビック e:HEV EX
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1993cc
最高出力=141ps/6000rpm
最大トルク=182Nm/4500rpm
トランスミッション=電気式CVT
駆動方式=2WD(FF)
ホンダ アコード e:HEV
エンジン形式=直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量=1993cc
最高出力=147ps/6100rpm
最大トルク=182Nm/4500rpm
トランスミッション=電気式CVT
駆動方式=2WD(FF)
Eセグ基準でも高コスパのアコード!争点はボディサイズとグレードバリエーション


アコードの価格は、シビックe:HEVの最上級グレード「EX」より114万ほど高価だが、入念な防音/制振処理に加え、高い乗り心地を提供する電子制御ダンパーや高度な安全運転システム「ホンダセンシング360」など高い価格に見合った装備が搭載される。
アコードはEセグメントサルーン基準で見ても高いコストパフォーマンスを有していると言えよう。装備が充実しているうえスポーツ性でもシビックに劣らないため、予算に余裕があるならアコードを選んでおけば間違いない。ただし全長5mに達しそうなボディサイズはどうしても乗り手を選ぶ。
よりスポーティな走りを楽しみたいなら、程よいボディサイズでハッチバックセダンとしてもスポーツカーとして見ても優秀なシビックを選ぶと良いだろう。
シビックなら、装備を厳選した「e:HEV LX(399万8500円)」や、6速MTを搭載したガソリンエンジンのスポーツグレード「RS(439万8900円)」など予算や用途にあわせてグレードが選べる。対するアコードはワングレードとなるため、装備や価格などを選択する余地がない。