1.9 kWhの小型バッテリーを搭載。重量増はわずか47kg

フェイスリフトされるポルシェ911ターボ(992.2)の購入予定者は、ふたつの方法で準備したほうが良いといいだろう。それは、より多くの資金と、高級車でより多くの練習をすることだ。なぜなら、ニュルブルクリンでフルヌード撮影に成功したカメラマンによると、改良新型は、より高い出力に見合うように、はるかに高い価格になるからだ。

ちなみに、現在の911ターボは最高出力572psを発揮し、ターボSは640psを発揮する。前者の基本メーカー希望小売価格は199,195ドル(1ドル=143円換算で約2,850万円。以下同)、後者は230,400ドル(約3,190万円)から始まり、オプションリストにさらに約 30,000ドル(約430万円)かかる。フェイリフト版(992.2)では、Turbo S史上はじめて20万ドルを突破、255,880ドル(約3,660万円)からと途方もない金額が予想されているのだ。
ポルシェは911カレラGTS(992.2世代)の発売により、初めて911を電動化し、電動ターボチャージャー付きの新しいマイルドハイブリッドシステム「T-Hybrid」を搭載した。フロントフードの下に1.9 kWhの小型バッテリーを搭載し、このシステムは重量がわずか103ポンド(約47kg)増えるだけで最大59psの出力アップを実現する。

ニュルブルクリンクで捉えたプロトタイプは、リヤウィンドウの丸い黄色のデカールから、これがハイブリッドであることがわかる。おそらく、911GTと同様のシステムを流用するとみられている。GTSでは前モデルと比較して60psの増加があったことを考慮すると、ターボラインアップも同様に向上するなら、出力は710ps/522kW程度となるだろう。
ポルシェは、フェイスリフトの値上げにも正当な理由があると主張している。それは同社のフェイスリフトは、常に自社の自動車の空力性能を再定義し続け、最新の技術を投入、エクステリアデザインより、技術アップデートが中心となり、フルモデルチェンジと変わらない進化を提供しているからと言う。
とはいうものの、SUVのカイエンが2002年に日本市場に初めて導入されたとき、価格は600万円台と、われわれに最も近いポルシェと人気に火が付いたが、現在の価格は1,254万円〜と倍増、もはや一般市民には、やはりポルシェが遠い存在になっているのは事実だろう。