ジャガーは昨季のチームチャンピオン! 今季は開幕戦でテール・トゥ・ウィンも低迷気味に【フォーミュラEチーム&ドライバー紹介】

フォーミュラEの日本大会、TOKYO E-Prixが5月17~18日に開催される。今季のシリーズには11チームがエントリーしているが、今回は現在チームランキング7位につけるジャガーTCSレーシングを紹介する。

JAGUAR TCS RACING

現在もラインアップの電動化を進めているジャガーが、バッテリーEVレースシリーズ最高峰のフォーミュラEに参戦したのは2016/17年のシーズン3だった。だが、パナソニック・ジャガー・レーシングとして参戦したチームのフォーミュラE初年度は惨憺たるもので、最高位は4位、チームランキングは最下位となった。

しかし、翌シーズンに初のポールポジションとポディウムを獲得すると、第2世代マシンGEN2が導入されたシーズン5にはついに初優勝を達成。その後は毎シーズン少なくとも1勝を挙げている。

とりわけ、シーズン8以降は好調で、どの年も4勝をマーク。昨シーズンはミッチ・エバンス、ニック・キャシディともにドライバーズチャンピオン争いに絡み、チームとしては初めてチームチャンピオンに輝いた。

今季もドライバーラインアップは経験、実績ともに充分なエバンスとキャシディのコンビを継続。開幕戦サンパウロE-Prixでエバンスが見事な“テール・トゥ・ウィン”を果たして幸先良いスタートを切ったものの、その後はやや低迷。第7戦モナコE-Prix終了時点でチームランキング7位に沈んでいる。

■ジャガーTCSレーシング
チーム代表:ジェームズ・バークレー
本拠地:イギリス コヴェントリー
マシン:Jaguar I-Type 7
パワートレイン:ジャガー

●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:1位
獲得ポイント:50ポイント
ランキング:7位

●通算成績(シーズン11第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:118
優勝回数:17
表彰台獲得回数:48
ポールポジション獲得回数:11
チャンピオン獲得回数:1

No.9 ミッチ・エバンス

現在30歳、ニュージーランド出身のミッチ・エバンスは6歳のときにカートでモータースポーツのキャリアをスタートさせた。カートで名を上げたエバンスは、元F1ドライバーのマーク・ウェバーのマネジメントを受けると、2012年にGP3シリーズでチャンピオンを獲得するなど、シングルシーターでも実績を残した。フォーミュラEには、ジャガーとともにシーズン3から参戦。以降同チームと歩みを共にしてきた。昨季は2勝を挙げるなどしてドライバーズランキング2位。今季は開幕戦サンパウロE-Prixで優勝した。

ミッチ・エバンス
●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:1位
獲得ポイント:25ポイント
ドライバーランキング:12位

●通算成績(シーズン11第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:118
優勝回数:13
表彰台獲得回数:32
ポールポジション獲得回数:9

No.37 ニック・キャシディ

30歳、ニュージーランド出身と、奇しくもジャガーの僚友と同年齢、同郷なニック・キャシディだが、歩んできた道は異なる。母国のフォーミュラシリーズで実績を残したキャシディはその後、欧州F3などに参戦。2014年には初挑戦となるマカオGPで3位に入った。翌2015年に来日して名門TOM’Sから全日本F3選手権(現スーパーフォーミュラ・ライツ選手権)でチャンピオンを獲得すると、翌年にトヨタ陣営からスーパーGTシリーズGT500クラスにステップアップ。2017年は平川亮と組み、2勝を挙げて史上最年少のコンビ(ともに23歳)でチャンピオンに輝いた。同年には全日本スーパーフォーミュラ選手権にも参戦し、同シリーズでは2019年にタイトルを獲得した。フォーミュラEにはシーズン7からエントリー。ジャガーに加入した昨季は2勝を挙げてチャンピオン争いに絡むと同時に、チームタイトル獲得に貢献した。

ニック・キャシディ
●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:3位
獲得ポイント:25ポイント
ドライバーランキング:13位

●通算成績(シーズン10第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:70
優勝回数:7
表彰台獲得回数:21
ポールポジション獲得回数:6

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