2輪車の走行をさらに楽しく広げる技術として、電子制御CVT(無段変速機)の「YECVT」や、電子制御シフト機構「Y-AMT」も紹介
ヤマハ発動機は、技術ビジョン「楽しさの追求と社会課題の解決で、みんなの未来を創る」を掲げている。企業目的の「感動創造」に向けて、「知能化」「エネルギーマネジメント」「ソフトウェアサービス」を新たなコア技術としてさらに強化する。そして、同社独自の開発思想である「人機官能」のもと培ってきた人間研究と既存の基盤技術との組み合わせで、新価値創造に取り組んでいる。
「人とくるまのテクノロジー展2025」では、技術ビジョンを体現する取り組みの例として、汎用性の高い自動車用電動駆動ユニット「e-Axle(イー・アクスル)」、ハイブリッド航空機用4連結電動モーターに加え、2輪車の走行をさらに楽しく広げる技術として、電子制御CVT(無段変速機)の「YECVT」や、電子制御シフト機構「Y-AMT」を紹介する。
自動車用電動駆動ユニット「e-Axle(イー・アクスル)」

自動車メーカーへの供給を目的とした、現在開発中の自動車用電動駆動ユニット。モーター、インバーター、ギヤボックスの3in1構造で、高出力・軽量・コンパクトが特長だ。入力電圧は350V~800Vまで対応し、出力は200kW~450kW。さまざまなタイプの自動車に適用可能だ。
ハイブリッド航空機用4連結電動モーター

ハイブリッド航空機や電動船舶用に開発中の高出力モーター。連結して使用できることが特長で、4連結で2MW(1基あたり500kW)の出力になる。組合せによって多種類の出力帯に対応でき、さまざまな業界の電動化を可能にする。油密構造の油冷を採用し、高定格出力を実現している。
電子制御CVT「YECVT」

グローバル市場で支持を受けるスクーター製品「NMAX155 ABS」の、2025年モデルに搭載した電子制御CVT(無段変速機)。ライダーの操作に応じて電子制御で変速比が変更され、従来の機械式CVTでは体感が難しかったMT車のような走行感覚を得られる。
電子制御シフト機構「Y-AMT」

「MT-09 Y-AMT」や「MT-07 Y-AMT」、「トレーサー9 GT+ Y-AMT」に搭載された、クラッチレバーおよびシフトペダルを廃したトランスミッション。人機一体感の高い純粋なスポーツライディングの楽しさを広げるとともに、快適性や利便性も提供する。クラッチ操作やシフト操作はライダーの手元のシフトレバーに集約。また、シフト操作が不要なATモードも搭載している。