たゆまぬブラッシュアップで永遠に

1999年に発表されたゾンダは、2011年に後継モデル「ウアイラ」が登場したため、生産が終了したが、26年経った今でも、パガーニの工場ではこの象徴的なスーパーカーのワンオフモデルを生産し続けている。

このスペシャルなゾンダは、中国の約3000kmに及ぶ大山脈「崑崙山脈(こんろんさんみゃく)」からインスピレーションを得ているという。
パガーニは昨年、「最後の新型モデル」として「ARRIVEDERCI」(アリヴェデルチ)を発表、しかし、同社はウニコ部門を通して既存のゾンダに新たな風を送り続けており、このワンオフはそのシリーズの最新作となる。
新型は、オーナーの個人的な嗜好を反映しており、他の改良モデルにも見られるようなアップグレードが施されているほか、独自の特徴的なタッチもいくつか加えられている。
ボディ全体はカーボンファイバー製で、鮮やかなブルーの露出カーボンファイバー仕上げが際立っている。
そして、「760シリーズ」のすべてのゾンダと同様に、大型のカーボンファイバー製エアベントと、ホワイトのレーシングストライプを備えたボンネットが特徴的となっている。
また、ブルーのセンターキャップが付いたブラックホイールを装備し、リアには様々な空力強化パーツが装着されている。
その他にも、そびえ立つリアウイング、カーボンファイバー製のシャークフィン、小型のセカンダリーウイング、そしてドラマチックなカーボンファイバー製ディフューザーなど、細部にまでこだわった装備が随所に散りばめられているほか、テールパイプとその周囲もブルーで仕上げられ、より一層の存在感を放っているといっていると言っていいだろう。
パガーニは、このワンオフモデルのパワートレインのスペックを公開していないが、他のゾンダ760と同じAMG製7.3リットル自然吸気V12エンジンを搭載している可能性が高く、エンジン番号からも明らかなように、最高出力760psを発揮する。
キャビンの画像は公開されていないため、オートマティックかスティックシフトかは不明だが、どちらも設定されると思われる。
いずれにせよ、このV12エンジンは、他の量産エンジンでは到底及ばない堪能のサウンドを奏でるはずだ。
オーナーがこれらのアップグレードにいくら費やしたのかについて、具体的な金額は不明だ。しかし、他のワンオフモデルの最近の販売状況から判断すると、この特注ゾンダの価値は、パガーニプライスの1,000万ドル(約14億5千万円)以上となる可能性が高いという。











