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CUPRA KIRO
日本においてはまだ馴染みが薄いクプラ。このブランドは、フォルクスワーゲン・グループ傘下のスペイン自動車メーカーであるセアトが立ち上げたもの。元々はセアトのハイパフォーマンス車に与えられる名前だったが、2018年にブランドに格上げされた。
そんなクプラがフォーミュラEに参入したのはシーズン9。マセラティやマクラーレンと同じく、第3世代マシン「Gen3」が導入されるタイミングで、2シーズンにわたりアプト(現ローラ・ヤマハ・アプト・フォーミュラEチーム)をサポートしたが、今シーズンは「キロ」へと改称したチームについた。

このチームは昨年、ERTフォーミュラEチームとして参戦していたもので、シーズン1から参戦を続けているチームのひとつ。シーズン1に「チャイナ・レーシング・フォーミュラEチーム」としてエントリーリストに名を連ねたこのチームは、レギュラードライバーに元F1世界チャンピオンのネルソン・ピケの息子で、自身もF1を戦った経験を持つネルソン・ピケ・ジュニアを擁して参戦。チームとして2勝、5度の表彰台を獲得したほか、ピケ・ジュニアがフォーミュラE初代王者に輝いた。
しかしその後は上位を争う力はほとんどなく、シーズン2以降で表彰台フィニッシュを果たしたのは1度のみとなっている。

シーズン9限りで中国ブランドのNIOとのパートナーシップが終了し、昨季はERTとして参戦。今季はあらたにクプラ・キロにリブランドするとともに、パワートレインもポルシェへとスイッチした。ドライバーはダン・ティクトムと、フル参戦1年目となるデビッド・ベックマンが務める。
■クプラ・キロ
チーム代表:アレックス・フイ
本拠地:イギリス シルバーストン
マシン:Porsche 99X Electric WCG3
パワートレイン:ポルシェ
●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:7位
獲得ポイント:18ポイント
ランキング:11位
●通算成績(シーズン11第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:139
優勝回数:2
表彰台獲得回数:6
ポールポジション獲得回数:2
No.33 ダン・ティクトゥム
25歳のダン・ティクトゥムはイギリス出身。カートで実績を残した後、シングルシーターに転向した。2017年にレッドブル・ジュニアドライバーとなると、マカオGPで優勝。翌2018年にはFIA F3ヨーロピアン選手権でランキング2位となった。フォーミュラEにはシーズン8のNIO 333 FEチーム(現クプラ・キロ)からデビュー。以来同チームに所属し、昨季は4位入賞を果たした。

●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:7位
獲得ポイント:18ポイント
ドライバーランキング:17位
●通算成績(シーズン11第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:55
優勝回数:0
表彰台獲得回数:0
ポールポジション獲得回数:0
No.3 デビッド・ベックマン
ドイツ出身の25歳、デビッド・ベックマンは、母国のカートシリーズで頭角を現すと、シングルシーターでは2015年にF4、翌2016年に欧州F3へとステップアップした。その後もFIA F3選手権、FIA F2選手権を戦ったほか、2023年にはFIA世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラスにもエントリーした。フォーミュラEにはシーズン9にアンドレッティからスポット参戦でデビュー。今季クプラ・キロに加入し、初入賞を目指す。

●シーズン11成績(第7戦モナコE-Prix終了時点)
最高位:14位
獲得ポイント:0ポイント
ドライバーランキング:22位
●通算成績(シーズン11第7戦モナコE-Prix終了時点)
レース数:9
優勝回数:0
表彰台獲得回数:0
ポールポジション獲得回数:0