
昨今、あらゆるクラシックスポーツカーがレストモッドの候補に挙がる時代だが、マツダMX-5のアップグレードを専門とする英国の企業が、その成果をアメリカへ投入する準備を進めている。MX-5を、はるかにエキサイティングな存在へと変貌させたロケッティア・カーズをご紹介しよう。

「MXV6」と呼ばれるこのMX-5レストモッドの心臓部には、ジャガー製の3.0L自然吸気V6エンジンが搭載されている。このエンジンは、パフォーマンスだけでなく、重量も重視して選ばれた。軽量で高回転域まで吹け上がるのが特徴で、まさに小型後輪駆動スポーツカーに求められる性能を備えているのだ。標準のレストモッドバージョンは最高出力280psを発揮、十分なパワーを発揮する。

同社は、これまでに30台のレストモッドモデルを製作し、さらに150台のセルフビルドキットを出荷している。成長にともない、同社は追加投資をし、いよいよ米国での車両販売が可能になったという。
しかし目玉は、これまでで最も軽量かつ最高出力のMXV6エンジンを開発中であることだ。すでに顧客からの発注を受けており、ロケッティア社は重量を850kg(1,873ポンド)に抑えながら、V6エンジンを375psまで引き上げることを目指しているという。その結果、1トンあたり441psという驚異的なパワーを実現、それによりランボルギーニ・ウラカンに匹敵する性能となるのだ。
価格はカスタマイズの程度によって異なるが、カーメディアCarbuzzの調べによると、V6エンジン搭載のベーシックなMXV6は、取り付け費用込みで29,000ドル(約429万円)からとなっている。つまり、一般的なMX-5オーナーにとっては決して手頃な選択肢ではないと言えそうで、よりパワフルな魅力的MX-5を夢見ているなら、それなりの費用がかかるということになるだろう。
