ホイールベースを30cm延長して、オープンエアのカーゴスペースを確保

トヨタの最も人気のある車種のひとつ、RAV4は1994年に初代モデルが発売。第3世代からはグローバルモデルとして展開され、第4世代では日本市場から撤退するも第5世代で復活するなど、動きの激しい展開を見せてきた。先代となる第5世代は、2018年に発売されており、これが7年ぶりのフルモデルモデルチェンジとなった。

最新となる第6世代は、エントリーレベルの最高出力226psからプラグインハイブリッドモデルの320psまで、ハイブリッドパワートレインのみを搭載することになる。近代化されたRAV4は、直立した角張ったデザインが先代よりもアグレッシブで力強い印象を与え、外観も非常に魅力的と言っていいだろう。
量産型には「ADVENTURE」(北米ではWoodland)、「CORE」、「GR SPORT」の3バージョンを展開するが、ピックアップトラックは「Woodland」をベースに制作された。提携するピクセルマスターのTheottle氏から提供された予想CGはかなりの出来栄えで、ヒョンデ「サンタクルーズ」やフォード「マーベリック」に匹敵するライバルが登場することを強く期待させる。
Bピラーから前方を見ると、デザインは新型RAV4とまったく同じに見える。トヨタの新しいブーメラン型ヘッドライトと、スリムでコンパクトなLEDフォグランプを備えたオフロード仕様のフロントグリルが特徴だ。しかし、側面をみると、ホイールベースが約30cmストレッチされ、オープンエアのカーゴスペースが確保されている。ピックアップトラックのリアオーバーハングも少し長くなっており、RAV4のユーティリティトラックの長いリアドアとのバランスをとっている。また、クロスオーバーのプラスチック製ロッカーパネルエクステンションの形状も変更し、より広いフットプリントに合わされているのが特徴だ。
フォードやヒョンデといった競合車種と同様に、RAV4ピックアップトラックもユニボディ構造を維持すると予想されている。これは、クロスオーバーのシャープなエッジを維持するシームレスなボディサイドによって裏付けられている。しかし、デジタルデザインには、タコマから流用したテールランプや、モデル名(この場合はRAV4)が刻印されたテールゲートなど、トヨタの従来のフレームボディトラックのデザイン要素がいくつか残っている。SUVのシャープで尖ったデザイン言語はピックアップトラックにも適しており、ホイールベースが長くなることで、積載能力と室内の多用途性の両方が向上することは間違いない(例えば、後部座席の下と後ろに収納スペースを設けるなど)。
パワートレインは、SUV同様にPHEV、HEVをラインアップし、PHEVには、トヨタ初搭載となる最新の第6世代ハイブリッドシステムをベースに、大容量の駆動用バッテリーや高出力充電器対応を組み合わせた、新開発のプラグインハイブリッドシステムを採用が期待される。
ピックアップトラックは日本でもアウトドア人気により需要が高まっており、同市場において、トヨタ「ハイラックス」、三菱「トライトン」は人気を不動にしている。RAV4のような人気モデルのピックアップトラックバージョンとなれば、一層の人気が確保できる可能性が高いだろう。







