ダイハツ「コペン」に2周年特別仕様車“2nd ANNIVERSARY EDITION”を178.29万円で04年投入【今日は何の日?6月2日】

ダイハツ「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION」
ダイハツ「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION」
一年365日。毎日が何かの記念日である。本日6月2日は、2002年に発売以来人気を博していたダイハツの軽オープンスポーツ「コペン」の特別仕様車「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION(記念車)」が誕生した日だ。スポーティな内外装を採用した特別仕様車を発売することで多くのファンの期待に応えた。
TEXT:竹村 純(Jun TAKEMURA)/PHOTO:三栄・ダイハツ コペンのすべて、新型コペンのすべて、2012-2013スポーツカーのすべて、軽自動車のすべて

■人気のコペンに発売2周年特別仕様車が登場

2004(平成16)年6月2日、ダイハツは軽オープンスポーツカー「コペン」発売2周年を記念して、特別仕様車「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION」を新設定して発売した。特別仕様車はコペンのアクティブトップ仕様をベースに、レッド&ブラックを基調としたスポーティな内外装でコペンの魅力を高めた。

ダイハツ「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION」
2004年にデビューした「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION」

世界最小の電動ルーフを装備した軽オープンのコペン

2002年6月、ダイハツとしては1991年発売の「リーザスパイダー」以来、久々の軽オープンスポーツ「コペン」がデビューした。コペンは、可愛らしいユニークなスタイリングと世界最小の電動開閉式ルーフが特徴だった。

2002年にデビューした「コペン」
2002年にデビューした「コペン」

そのスタイリングは、ボディ前後のデザインが同じようなイメージとなっており、ちょうど洋風バスタブを伏せたようなラウンディッシュなスタイリングで、スポーツモデルながらレトロでキュートな雰囲気を醸し出していた。

2002年にデビューした「コペン」
2002年にデビューした「コペン」

パワートレインは、専用チューニングした最高出力64ps/最大トルク11.2kgmを発揮する660cc直4 DOHCターボエンジンと電子制御4速ATおよび5速MTの組み合わせ、駆動方式はFF。特に高性能エンジンというわけではなかったが、800kg程度の軽量・高剛性ボディとチューニングされたサスペンションなどによって、軽快な走りが楽しめた。

2002年にデビューした「コペン」
2002年にデビューした「コペン」のコクピット

また、もう一つの特徴である世界最小の「電動ルーフ(アクティブトップ)」は、ボタン操作によってアルミ製ルーフがわずか20秒で収納される優れモノ。また、手動の樹脂製「脱着式トップ(ディタッチャブルトップ)」も用意され、車両価格は両仕様とも手頃な149.8万円に設定された。

ダイハツ「コペン」
「コペン]の電動開閉ルーフ、20秒で開閉可能

久しぶりの軽オープンということで大きな話題となり、発売から3ヶ月半余りで1万台を突破する人気を獲得した。

2周年記念の特別仕様車「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION」

コペン発売2年後の2004年6月のこの日、2周年特別仕様車「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION」が発売された。この特別仕様車は、電動ルーフのアクティブトップ仕様をベースに内外装を変更して仕立てられた。

コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION
「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION」のコクピット

具体的には、レッド&ブラック基調のフルファブリックのレカロシートや、同じくレッド&ブラックのMOMO製本革巻きステアリングホイール、プロジェクター式ディスチャージヘッドランプ、レッドカラー・ドアトリムの採用でスポーティさを強調。また、車室内もモダンなレッド&ブラックで統一された。

コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION
「コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION」のフロントシート

また今回同時に、車体色7色に新たにスチールグレーメタリック、シャンパンメタリックオパールの2色を追加。豊富なボディ色バリエーションによって、ユーザーの選択肢を増やした。

パワートレインは、ベースと同じ660cc直4 DOHCターボエンジンと電子制御4速ATおよび5速MTの組み合わせで、車両価格は4速MT&5速MTとも178.29万円で、ベース車よりも約28万円高額に設定された。ちなみに、当時の大卒初任給は19.7万円程度(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約208万円に相当する。

多彩な特別仕様車でユーザーの期待に応えたコペン

初代コペンのアニバーサリーバージョン
都度発売された初代コペンのアニバーサリーバージョン

・2003年7月:コペン1ST ANNIVERSARY EDITION
発売1周年を記念した初の特別仕様車。上品なタンカラーのレザーシートやドアトリム、MOMO製のウッド&レザーステアリングを採用。

・2004年6月:コペン 2nd ANNIVERSARY EDITION
上記の通り。

 ・2006年6月:コペン ULTIMATE(究極の) EDITION
ビルシュタイン製ショックアブソーバーやBBS製15インチアルミホイールを採用。アルカンターラ素材を使用したオレンジとブラックのレカロシート、MOMO製ステアリングなどを採用し、走る喜び、操る喜びを追求。

・2007年9月:コペン ULTIMATE EDITION II MEMORIAL
ダイハツ創業100周年を記念した特別仕様車。ブラックメッキフロントグリルやクリアクリスタルリアコンビランプ、専用エンブレム、ホワイトメーターを装備。その他にも、BBS製の15インチアルミホイール、レカロシート、MOMO製ステアリングを装備するなど、100周年らしく豪華な仕様。

・2010年8月:コペン ULTIMATE EDITION
アルカンターラ素材のレカロシート(キャメル)または本革製スポーツシート(ブラック)、MOMO製の本革ステアリングまたはウッドステアリングを選択可能。

・2012年4月:コペン 10TH ANNIVERSARY EDITION
2012年8月末の生産終了に伴い登場したファイナルエディション。10周年を記念したロゴとシリアルナンバーを刻んだアルミスカッフプレートカバー、ブラックメッキフロントグリル、本革製スポーツシートを採用するなど、ラストを飾るに相応しいプレミアムな仕様。

2006年にデビューした「コペン ULTIMATE(究極の) EDITION」
2006年にデビューした「コペン ULTIMATE(究極の) EDITION」
2012年に登場した「コペン 10TH ANNIVERSARY EDITION」
2012年に登場した「コペン 10TH ANNIVERSARY EDITION」
2代目コペン
フルモデルチェンジされた2代目コペンは、初代の製造終了から1年10ヵ月後の2014年に登場した
2代目コペン
2代目コペンのコクピット
コペン20周年記念特別仕様車「COPEN 20th Anniversary Edition」
2022年、2代目コペンに設定されたコペン20周年記念特別仕様車「COPEN 20th Anniversary Edition」は1000台限定
コペン20周年記念特別仕様車「COPEN 20th Anniversary Edition」
コペン20周年記念特別仕様車「COPEN 20th Anniversary Edition」

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発売から10年間、2012年までのコペンの累計販売台数は約5.9万台、市場規模の小さいスポーツカーとしては上々の販売を記録した。特別仕様車の販売台数がどれくらいの割合を占めたかは定かでないが、新たな価値や魅力を提供して様々なニーズに対応することによる販売促進効果があるのは確かである。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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著者プロフィール

竹村 純 近影

竹村 純

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までを…