古賀琢麻選手は愛知県生まれ。幼少期からNASCARドライバーを夢見てレーシングカート、フォーミュラ・トヨタを経験して渡米。2000年からARCAに参戦。途中参戦していない期間もあったが、2024年にはARCAシリーズランキング7位に入り、ARCAシリーズの最多出場外国人ドライバー。NASCARシリーズに唯一フル参戦している日本人ドライバー。

NASCARはアメリカで行なわれているレース。全米を転戦するシリーズは最高峰の「カップ」「エクスフィニティ」「クラフツマントラック」「ARCA」の4シリーズがあり、その下でARCAが東海岸シリーズ、西海岸シリーズとして行なわれている。各シリーズともに基本的に左回りのオーバルコースで競われ、一般的なサーキットでのレースも少ないが開催される。全米でもっとも人気のあるモータースポーツだ。
クルマはパイプフレームに市販車を模したボディが載せられていて、トヨタ/フォード/シボレーの3メーカーが参戦している。エンジンは約5.9LのV8でOHVながら9000回転まで回る。最高速は320km/hにもなる。過去には1996年に鈴鹿サーキットで特別戦「NASCAR SUZUKA THUNDER SPECIAL100」が行なわれ、土屋圭市選手が15位、中谷明彦選手が18位などに入ったことがある。

ARCAシリーズ第4戦がミシガン州のフラット・ロックスピードウェイで古賀選手は、見事3位でポディウムに上がった。
「予選はキャリアベストタイの5位を獲得しました。レースでは、3列のイン側からのスタートでしたが2周目には3位に浮上して2位を追い詰めました。しかし、18周目に4番手を走行していた97号車が止まり切れず押し出されてスピンして最後尾になってしまいました。でも、速さがありファステストラップをマークしながら40周目には3位に浮上。最終ラップの150周目までTOP3台での接近戦となり、3番手にてゴールできました。
NASCARが創設されてから77年の歴史の中で、NASCARプロシリーズにてアジア人初のTOP3ポディウム獲得となりました。本当に嬉しいです。また現在、年間ドライバーズランキングも48名中5位となっており、年間シリーズチャンピオンも十分に狙える位置にいます。今期から移籍したFAST TRACK RACINGとしても、4年ぶりのTOP3獲得となりました」(古賀琢麻)
2000年からNASCARにチャレンジし続けている古賀琢麻。今シーズンはNASCARのナショナルシリーズのひとつであるARCA(アーカ)にトヨタ・カムリでフル参戦と、エクスフィニティシリーズにはトヨタ・スープラにてスポット参戦を予定している。