コストを抑えるためにシンプルな400ボルト充電技術を採用か

キアが開発中の「EV2」は、3月に公開された「コンセプトEV2」の量産型で、2026年初頭のデビューを目指して開発が進められている。

同ブランドは、大型SUVのEV9から、ジュニアモデルのEV3、そしてEV4、EV6セダンまで、起亜は電気自動車のほぼすべての基盤をカバーしているように見える。しかし、まだ埋めるべきニッチな市場がいくつか残っており、EV2は、その隙間を埋める役割を果たすため、1年以内に登場すると見られる。
EV2はその名前が示すように、新型EV3の下位モデルに位置し、EV3のほとんどの機能を小型化して再現する。どちらもBセグメントSUVだが、EV3はサイズと価格帯の上限をカバーし、EV2は下限をターゲットとしているのだ。
つまり、EV2はシュコダ・エルロックやボルボEX30と3万6000ユーロ(約590万円)から始まる価格で争うのではなく、新型ルノー4、シトロエンe-C3、フィアット・グランデ パンダと競合することになり、3万ユーロ(490万円)以下からの販売となると予想される。キアが利益を上げながらこれらの価格目標を達成するには、EV3やEV4と同様に、EV2もEV6やEV9といったより高価なキアで採用されている、急速充電対応の800ボルトシステムではなく、よりシンプルな400ボルト充電技術を採用することになると思われる。
量産型では、簡素化された「E-GMP」プラットフォームを採用、前輪を駆動する複数のシングルモーターと、市街地走行に適した小型バッテリーで構成され、航続距離は約400km以上となる見込みとなっている。兄貴分のEV3は58.3kWhと81.4kWhのパワーパックを提供しており、これと同じバッテリーが提供されると予想されている。
捉えたプロトタイプを見ると、量産車はコンセプトカーの全体的なデザインにかなり近いものになることがわかるが、予想通り「本物の」EV2はショーカーのリヤヒンジ式リアドアを廃止し、従来型のBピラーを採用している。
また、ヘッドライトはコンセプトとスリムなデザインと異なり、2段のブロックLEDが見てとれるが、テールライトはほぼ同じデザインで同じ位置に配置されていることがわかる。
EV2は2026年に欧州で発売される予定だが、キア最小のEVとしては長くは続かないかもしれない。経営陣は、ピカントの後継車として、さらに小型の「EV1」の開発を検討していることを認めており、キアのEV小型化は止まりそうもない。



















