在使用されている角柱型よりも、エネルギー密度が20%高い新しい円筒形バッテリーセルを搭載

初代iX3は2020年に登場、これが第2世代となる。2020年代終わりには、ガソリンエンジンを搭載する「X3」が消滅、BEVバージョン「iX3」に1本化される。


BMWは、今秋のミュンヘンモーターショーでの初公開に先立ち、iX3新型の新たな詳細を発表した。ノイエ・クラッセシリーズ初のモデルとなるこのクロスオーバーは、大きな飛躍を遂げると期待されている。
BMWは、このモデルに現在使用されている角柱型バッテリーセルよりも、エネルギー密度が20%高い新しい円筒形バッテリーセルが搭載されることが確認された。この変更により、iX3 50 xDriveのEPA航続距離は最大400マイル(WLTP 800km / CLTC 900km)となる予定だ。
さらに新型には400kWのDC急速充電機能も搭載されており、これにより、わずか10分で217マイル(350km)以上の航続距離を走行できるようになる。
充電といえば、iX3には人工知能(AI)の活用により自動的に開く「インテリジェント充電フラップ」が搭載されている。同社の説明によると、ドライバーが充電ポイントに近づくと、フラップが自動的に開き、充電プロセスをより迅速かつ便利にするという。
キャビン内は明かされていないが、ピラー・トゥ・ピラー・ディスプレイと、BMWオペレーティング・システムXを搭載したセンターマウントの大型スクリーンで構成されるパノラミックiDriveシステムが搭載される予定となっている。

これらに加え、様々な機能が利用可能な時に点灯するボタンを備えた、個性的な「シャイテック」ステアリングホイールも備わっている。さらに、スリムなエアベント、ドアに取り付けられたシートコントロール、そしてオプションの3Dヘッドアップディスプレイも備えている。
テクノロジー面では、BMWはiX3にAIを活用した次世代運転支援システムが搭載されることがわかっている。これは、従来のシステムと比べて20倍の処理速度を実現しているという。
その詳細について公式発表はないが、高速道路でのハンズフリー運転と自動車線変更機能については言及している。これらに加え、新たに「高速道路&シティ・アシスタント」システムが加わる予定となっている。これは「市街地における複雑な運転状況でドライバーを支援する」システムだ。噂によると、このシステムはタイトコーナーやラウンドアバウトにも対応し、赤信号では自動ブレーキを作動させ、青信号になると再び自動運転を再開するという。

さらに、ステアリングとブレーキの協調機能も搭載されており、ドライバーはハンドルを「少しだけ」切ったりブレーキをかけたりすることができる。これにより、自動運転システムは停止することなく、システムの応答を調整する。
また、「AIベースの駐車支援サービスの選択、駐車スペースの認識、操縦計画、そして駐車体験の向上」を提供する高度な駐車システムも期待されている。
車のAI技術もここまで来たかと思い知らされる、iX3新型の生産は今年後半に開始され、おそらくその後まもなく納車が開始されるだろう。