まさかのセルシオ復活!? トヨタが最強タッグで仕掛ける中国発の次世代高級サルーンの正体とは?

トヨタ bz7
トヨタは中国市場における今後の計画について、より詳細な情報を発表した。同社はAIの活用を拡大し、現地のテクノロジー企業との提携を拡大していく計画だ。

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中国で開催された『2025トヨタ・テクノロジー・デー』では、未来を見据えたさまざまな技術と、それに伴う成果が発表された。製品のアップデートにも注目が集まったが、なかでも最も関心を集めたのは、トヨタが現地のテクノロジー大手と提携し、AIや先進的な電動化技術を自社のラインアップに取り入れていくという取り組みだった。

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注目すべきハイライトは、次世代ハイランダーとシエナに、航続距離を延ばす新型の電動パワートレインが搭載される点だ。これに加えて、トヨタと現地の合弁パートナーである広州汽車集団(GAC)は、2つの新エネルギー車向けプラットフォームの開発計画を発表し、ファーウェイやシャオミといった中国の大手テクノロジー企業との戦略的提携を締結したことも明らかにされた。

これらの新プラットフォームは“新エネルギー車”向けに設計されており、電気自動車(EV)、レンジエクステンダー、プラグインハイブリッドのパワートレインに対応していく。1つのプラットフォームは全長5m(196.9インチ)未満の小型車から中型車向けに最適化されており、もう1つは全長5.3m(208.7インチ)までの大型車向けに最適化されている。

『上海モーターショー 2025』で公開された、新フラッグシップEVのbZ7は、2つの新プラットフォームのうち大型のプラットフォームを採用する最初のモデルとなる。中国におけるトヨタ・ブランドの電気自動車のフラッグシップモデルとして、価格設定次第では同サイズのテスラ モデルSの手頃な価格帯のライバルとなる可能性もありそうなのだ。bZ7の中国市場での発売は2026年第1四半期を予定している。

bz7はまた、トヨタの技術戦略における大きな転換点でもある。完全電気自動車(EV)のbZ7は、モーター、MCU、インバーターを一体化た“Huawei (ファーウェイ) Drive ONE”パワートレインを搭載した初のモデルとなるからだ。車内には、ファーウェイ Hongmeng コックピットシステムが搭載され、最新のアプリとコネクティビティ・オプションが提供される。また、LiDARセンサーも搭載され、高度な自動運転機能への対応が示唆されている。

中国で開発中の新プラットフォームに加え、広汽トヨタは次世代ADAS(先進運転支援システム)と、高度なインテリジェントコックピットを支える新たな電子アーキテクチャの開発にも取り組んでいる。これらのシステムの進化において、人工知能(AI)はますます重要な役割を果たすものと予想されている。

広汽トヨタはまた、オーディオなどの車載技術や、内蔵スクリーンとカメラを用いた前席・後席乗員間のスマートな相互通信システムについても、中国の大手スマホブランドとして有名なXiaomi(シャオミ)と提携する予定となっている。

さらに将来を見据えると、広汽トヨタの次期モデルにはAIを搭載した“インテリジェントデジタルシャシー”が搭載される予定だ。このシステムは路面状況をリアルタイムで読み取り、電磁ショックアブソーバーとデュアルチャンバー・エアサスペンションシステムによってサスペンション特性を調整する。これは、テスラが上位モデルに搭載しているシステムと類似したものだ。

トヨタの近未来モデルは圧巻のAIシステムを搭載してくるようだが、果たして日本市場との関連はどうなるのだろうか。実はかつて日本で販売されていたフラッグシップセダン、セルシオの復活が囁かれており、実現すれば、このbz7の日本版、あるいは技術のみが流用される可能性もゼロではないだろう。

気になるセルシオ復活に関しては、情報が入り次第お伝えしていきたい。

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1965年東京文京区生まれ・世田谷区在住。INS通信社を経て1996年に独立し、車ニュース配信会社アポロニュー…