
ここ数ヶ月、かのフェラーリの名車、F40のトリビュートカーが登場する可能性について様々な報道が飛び交っているが、今回、フェラーリが世界知的所有権機関(WIPO)に商標登録を出願した2台のどちらのモデルにも「40」という文字が含まれていた。そのうちの1台が『SC 40』だが、F40のトリビュートと考えると、この名前は理にかなったものと言えるだろう。
F40は1987年に同社が創業40周年を記念して開発した、フラッグシップ・スーパーカーだ。最高速度は324km/hと言われ、当時の世界最速市販車となっていたほか、F50、エンツォなどを含む、後の最高級スーパーカーラインの幕開けとなった。F40がフェラーリの歴史においてどれほど重要な意味を持つかを考えると、フェラーリがこの数字の使用について何の感慨も持っていないとは考えにくいだろう。

事実、数ヶ月前からフェラーリが何らかのトリビュートカーを製作しているとの噂が広まっている。また、2025年からフェラーリのF1ドライバーとなったルイス・ハミルトンが、「F40にインスピレーションを得た、マニュアルトランスミッションを搭載するフェラーリロードカーの開発に協力したい」と表明していることも興味深い。さらに、この噂が広まった当時、彼のレーシングナンバーである“44”を引用して、F44という名前になるのではないかと噂されていたほどだ。

現状、新型スーパーカーに関する情報は、名称以外は全くなく、具体的なプラットフォームとパワートレインさえも不明だが、ミッドシップエンジンで後輪駆動であることは間違いないだろう。
ただし、フェラーリにはもはやマニュアルトランスミッション車が存在しないため、MTを搭載するなら、古い設計とプラットフォームをベースとするか、あるいはゼロから開発する必要があるはずだ。しかし、この案は現実的ではないため、マニュアル車の投入をあきらめ、より現代的な車両をベースとすることが濃厚だ。
商標登録が確認できたということは、順調に開発が進めば、2026年にもワールドプレミアが予想されるが、フェラーリの歴史に名を刻む名車が期待される。






