ホンダらしいFUNを追求したAセグメントの小型EV

「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は、英国のリッチモンド公爵チャールズ・ゴードン=レノックスが1993年に創始したモータースポーツイベント。歴史を彩ってきたさまざまなモータースポーツ車両や量産車を、リッチモンド公爵が所有する広大な敷地内に設けられたヒルクライムコースでの走行や、展示を通じて楽しむことができる。2005年にはホンダが日本メーカーとして初めてメインスポンサーを務めた。

「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025」でホンダは、ホンダの歴史を飾る二輪・四輪のモータースポーツ車両の出展に加え、2026年からグローバル市場への投入を予定しているEV「Honda 0 SUV(ホンダ ゼロ エスユーブイ)」プロトタイプを欧州地域で初公開するほか、ホンダらしいFUNを追求した新たな小型EVのコンセプトモデル「Super EV Concept(スーパー イーブイ コンセプト)」を世界初公開する。

ホンダのFIAフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)初勝利から60年の節目となる今年は、モータースポーツへの挑戦の歴史や、ホンダのチャレンジスピリットから生まれた二輪・四輪・パワープロダクツのさまざまな製品が体験できるコンテンツを用意する。
ホンダは創業当初より、レースを人と技術の研鑽の場と位置づけ、二輪の世界グランプリやF1といった世界最高峰レースに果敢に挑戦してきた。そうしたモータースポーツへの挑戦を通して磨かれた経験や技術が、ホンダ全体で新たな価値を生み出す原動力になっている。ホンダF1第四期(2015年~2021年)のハイブリッドパワーユニット時代の挑戦と勝利や、さらに高い電動比率が求められる2026年からのF1再参戦を通じて、ホンダは、次世代EVやハイブリッド車など電動技術開発のさらなる強化と、ハイブリッド車をはじめとした電動モデルのラインナップ拡充に取り組んでいく。

同イベントのホンダブースでは、今年の1月に米ラスベガスのCES 2025で発表した「Honda 0 SUV」プロトタイプを欧州初公開するほか、昨年のイタリア・ミラノのEICMA 2024で初公開された二輪車として世界で初めて「電動過給機」を搭載したV型3気筒エンジンのコンセプトモデル、2025年に市販化を予定しているホンダ初の電動スポーツモデル「EV Fun Concept(イーブイ ファン コンセプト)」、そして近未来の都市型モビリティを具現化した「EV Urban Concept(イーブイ アーバン コンセプト)」も展示される。
🔳ホンダ出展一覧
●四輪
・Honda 0 SUVプロトタイプ
・PRELUDEプロトタイプ
・CR-V e:PHEV
・HR-V マイナーモデルチェンジモデル
・CIVIC TYPE R
●二輪
・EV Fun Concept
・EV Urban Concept
・V型3気筒エンジン コンセプトモデル
・CB650R E Clutch
・CBR600RR
・X-ADV
・Africa Twin DCT
・CBR1000RR-R FIREBLADE SP
・GOLD WING TOUR(GL1800)
●パワープロダクツ
・ロボット芝刈機Miimo(HRM1000/HRM4000)
・大型船外機BF350(映像のみ)
●その他
・Honda e-MTB Concept
一方、広大な敷地を貫く全長1.16マイル(1.856km)のヒルクライムコースでは、世界初公開となる「Super EV Concept」など、「操る喜び」を追求したさまざまな車両の走行が楽しめる。
「スーパーEVコンセプト」は、ホンダらしいFUNを追求したAセグメントの小型EV。使い勝手の良さとホンダならではの「操る喜び」の両立を目指してデザインされた。小型ならではの軽快でキビキビした走りをベースに、高揚感をもたらす走りを実現したモデルだ。今後のグローバル展開も視野に入れ、今回のイベントに先駆け、目を引く紫の擬装を施したテスト車両を用いて、既に英国で走行試験が行われている。
さらに、昨年の同イベントでコンセプトモデルを発表した「プレリュード」 のプロトタイプ、「シビック・タイプRアルティメットエディション」のデモ走行も予定されている。
🔳ホンダ・ヒルクライム出走車
・Super EV Concept
・PRELUDEプロトタイプ
・CIVIC TYPE R Ultimate Edition
・CIVIC TYPE R 歴代モデル(EP3、FN2、FK2、FK8、FL5)
・Williams Honda FW11(1986)
・CRF450 RALLY
・CBR1000RR-R FIREBLADE SP(ジョン・マクギネス氏所有のマン島TTレース車両)
・GOLD WING(GL1800)
今年の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」では、F1誕生75周年・モータースポーツ125年の歴史を記念した特別展示が行われ、ホンダもF1初勝利から60周年を記念して、その歴史の一翼を担う存在として参加。1986年、ホンダに初のF1コンストラクターズタイトルをもたらしたマシン「Williams Honda FW11」が、当時1500馬力を誇ったとされる1.5LV型6気筒ターボエンジン「Honda RA166E」を搭載してヒルクライムに登場。当時のドライバーであり、F1界の伝説的存在でもあるナイジェル・マンセル氏が、自らステアリングを握り、ダイナミックな走行を披露する。

また、近年のホンダ二輪モータースポーツの勝利の象徴ともいえる、ダカールラリー2024で2度目の優勝を果たした、リッキー・ブラベック選手が登場。ラリーマシン「CRF450」で、世界一過酷なラリーで培ったその走りを披露。さらに、ジョン・マクギネス氏が、マン島TTレースでの100回目の出場を記念して製作されたCBR1000RR-R FIREBLADE SPで走行する。
