目次
全長4195mm、全幅1780mmのサイズが日本でもうれしい
115年の歴史を誇るアルファ ロメオは、1910年6月24日にイタリア・ミラノで創業された。その生誕日に、スポーツカーの精神を現代に受け継いだコンパクトSUV「ジュニア」を日本で発表した。車名の「ジュニア」は、1960年代に登場した「GT 1300ジュニア」に由来する。このモデルは、美しいボディフォルムと高性能な走りで知られるスポーツカー「ジュリア・スプリントGT」のデザインを受け継ぎ、多くの人々に軽快な走りとドライビングの楽しさを届けたスポーツモデルだ。


伝統と革新が息づく、イタリアン・デザイン
トリノを拠点とするアルファ ロメオ・チェントロスティーレ(デザインセンター)によるエクステリアデザインは、随所にアルファ ロメオの伝統的な意匠を取り入れている。三眼ヘッドライトや進化したトライローブ(三つ葉)形状のフロントグリル、そして1960年代にアルファ ロメオが先鞭をつけたデザイン手法である“コーダトロンカ”(空力特性のためにリアエンドを断ち切ったデザイン)を採用。機能性と情熱を兼ね備えたイタリアン・デザインを体現している。

インテリアは、アルファ ロメオならではのドライバー中心設計のコックピットを基盤に、最新技術を採用。操作はすべて直感的かつ迅速に行えるようレイアウトされている。インストルメントパネルの計器類はレーシングカーのように奥まった位置に配置し、モータースポーツのDNAを感じさせながらも高い視認性を確保するテレスコープデザインを採用している。中央には10.25インチのタッチスクリーンを備え、ホーム画面はドライバーの好みに応じてカスタマイズ可能で、必要な機能へ迅速にアクセスできる構成となっている。
さらに、エアコン吹き出し口やメーター、コンソール周辺にはLEDライトを配置し、夜間の車内に上質な雰囲気と高揚感をもたらすアンビエントライトを採用している。


ハイブリッドと電気自動車、選べる2種類のパワートレイン
パワーユニットは2種類から選択可能である。ひとつは、1.2L直列3気筒DOHCターボチャージャー付エンジンと16kWのEモーターを内蔵した新開発のデュアルクラッチトランスミッション(eDCT)、および48Vバッテリーからなるマイルドハイブリッド「Ibrida(イブリダ)」である。もうひとつは、WLTP基準で最長494kmの航続距離を実現した電気自動車「Elettrica(エレットリカ)」である。
「イブリダ」は、アルファ ロメオらしい軽快な走りと高い燃費性能を兼ね備えたマイルドハイブリッドである。エンジンには熱効率を高めるミラーサイクル方式を採用し、さらに可変ジオメトリーターボにより低回転から高回転までフラットなトルク特性を実現している。バルブトレインの改良により、エンジンの耐久性も向上。システム全体の最高出力は145psに達する。
発進時や渋滞時など、Stop&Goを繰り返す場面ではEモーターのみでの走行が可能である。さらに、Eモーター走行中もエンジン走行時と同様にアクセルを離すと車がゆっくり前進する「クリープ走行」に対応。マニュアル感覚の走りを楽しめるパドルシフトレバーも装備される。

「エレットリカ」は、54kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、最大航続距離494km(WLTP)を実現。長距離ドライブにおいても安心して走行できる仕様となっている。バッテリー温度を自動調整するシステムにより、安定した航続性能と長寿命化を実現。また、CHAdeMO方式の急速充電と普通充電の両方に対応し、外出先でもスムーズに充電が可能だ。
モーターは最高出力115kW(156ps)、最大トルク270Nmを発揮し、EVならではの力強く滑らかな走行性能を実現している。
パワートレインと装備で選べる、個性豊かな4つのモデル
「ジュニア」のグレード展開は、「イブリダ(HEV)」は2グレード、「エレットリカ(EV)」は1グレード、そしてローンチ特別グレードとしてハイブリッド車の特別限定モデル「Junior Ibrida Speciale(ジュニア イブリダ スペチアーレ)」が用意されている。
「Junior Ibrida Core(ジュニア イブリダ コア)」は、アルファ ロメオの独自デザインと充実した装備を持つベースグレード。LEDマトリクスヘッドライト、17インチアルミホイール、10.25インチタッチスクリーンナビゲーション、Connectシステム、前席シートヒーター付ファブリックシート、8色から選べるアンビエントライトなどを標準装備する。
「Junior Ibrida Premium(ジュニア イブリダ プレミアム)」および「Junior Elettrica Premium(ジュニア エレットリカ プレミアム)」は、さらなる上質さを追求したモデルだ。ブラックルーフ付き2トーンカラーを選択できるほか、「Ibrida Premium」にはグロスブラックボディキットが備わる。加えて、18インチアルミホイール、レザーステアリングホイール、ファブリック/テクノレザーシート(前席シートヒーター、運転席アクティブランバーサポート付)、アルミニウムキックプレートなどが装備される。

ローンチを記念した限定車「Junior Ibrida Speciale(ジュニア イブリダ スペチアーレ)」は、ラインナップ中の最上位に位置するモデル。アルファ ロメオの象徴である「スクデット」(盾型グリル)は、BEVモデルと同様にプログレッソ・デザインとなっており、さらにサンルーフ、マットブラック&レッドインサートボディキット、レザー&アルカンターラステアリングホイール、サベルト製スポーツシートが装備される。
充実した先進運転支援装備と高い実用性
「ジュニア」には、ドライバーの運転負荷を軽減し、安全性を向上させる先進運転支援装備が全モデルに標準装備されている。アダプティブクルーズコントロール(STOP&GO機能付)、ブラインドスポットモニター、レーンキーピングアシスト、360度パーキングセンサー、180°リアカメラなど、日常の運転における安心感を高める装備がそろっている。
また、利便性を高める装備として、キーを取り出すことなく車両に近づくだけでロックが解除され、離れると自動で施錠されるプロキシミティアクセス機能や、荷物で手がふさがっている際にも容易に開閉できるハンズフリー電動テールゲートを採用している。
ラゲッジルーム容量は「イブリダ」で415リットル、「エレットリカ」で400リットルを確保しており、いずれもクラストップレベル。日常の買い物から旅行まで、多様な用途に対応できる実用性を備えている。


モデル | パワートレイン | 価格 |
ジュニア イブリダ コア | マイルドハイブリッド | 420万円 |
ジュニア イブリダ プレミアム | マイルドハイブリッド | 468万円 |
ジュニア イブリダ スペチアーレ | マイルドハイブリッド | 533万円 |
ジュニア エレットリカ プレミアム | 電気自動車 | 556万円 |