日産自動車がASEAN地域で電動化アクション「ブルー・スイッチ」活動を展開

タイ、フィリピンを含めたASEAN市場の地方自治体やパートナーと戦略的パートナーシップを構築

日産は「ブルー・スイッチ」活動を通じて、災害時の支援活動やエネルギーマネジメントソリューションの提供による、電気自動車を活用した社会の変革、地域課題の解決に取り組んでいる。

このたびの発表に際してASEAN地域マーケティング・セールス担当リージョナル・バイス・プレジデントの関口勲氏は次のように述べている。
「日産は電気自動車のパイオニアとして、よりクリーンな世界と持続可能な社会の実現に貢献するために、EVの新たな活用を推進しています。電動化はASEAN地域においても当社の戦略の中核を担っています。同地域における『ブルー・スイッチ』活動の展開は、昨年11月に発表した長期ビジョン『Nissan Ambition 2030』の実現に向けた重要なマイルストーンとなります。このイニシアティブを通じて、タイ、フィリピンを含めたASEAN市場の地方自治体やパートナーと戦略的パートナーシップを構築していきます」

災害時の支援活動

EVを災害時の支援活動に活用する日産の取り組みは、フィリピンで昨年発生した大型台風「ライ」により大規模停電でも活かされた。セブ州やタクロバン州に「日産リーフ」を派遣し、搭載している大容量バッテリーにより1000台以上の携帯電話を充電するなど、困窮した地域の住民を支援した。

エネルギー共有と炭素削減

日産のEVは災害時だけではなく、家庭や社会に電気を供給する、動く蓄電池としても活躍している。日産は、エネルギー管理におけるEVの活用について理解を深めるため、タイのサムットプラカーンに「Nissan Electrification Experience Center」を開設し、EVのモビリティを超えた可能性について知り、体験できる機会を提供していく。

また、生産におけるCO₂削減の一環として、工場での再生可能エネルギーの利用を推進。タイの第2工場に設置した太陽光発電パネルにより、タイ日産自動車会社、ニッサンパワートレイン（タイランド）株式会社、アジア・パシフィック日産自動車会社の使用電力の1/3以上を太陽光でまかなうことで、CO₂を1カ月で400トン削減している。これは自動車86台が1年間で排出するCO₂や566本の植林により削減できるCO₂に相当する。

エコツーリズム開発

日産は、電動化技術が脱炭素化や地域交通網の最適化にどのように貢献できるかを検討し、観光セクターを支援していく。日産は現在、フィリピンの観光省と協力して、エコツーリズムを推進する「Safe Trips」キャンペーンを実施している。

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