イタリアの国民車の最新モードが早くも『トミカ』に登場!

トミカ × リアルカー オールカタログ / No.16 フィアット500e

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?
No.16 フィアット500e (希望小売価格495円・税込)
No.16 フィアット500e(初回特別仕様) (希望小売価格495円・税込)*初回販売のみの特別色です。

フィアット500eはイタリアの自動車メーカー、フィアットが製造販売しているバッテリー式電気自動車(BEV)です。フィアットはもともと1936年から、ガソリンエンジンのフィアット500という車を製造販売していました。“500”をあらわすイタリア語で“チンクェチェント”と呼ばれ、また、キビキビと走るかわいらしい小さな自動車だったため、“トポリーノ(ハツカネズミ)”という愛称で親しまれました。1957年には2代目にフルモデルチェンジしましたが、初代モデルとはまったく異なるコンセプトで新規設計された同クラスの別系統車種ということで“NUOVA(ヌオーヴァ)500(新500)”と呼ばれます。このモデルも好評を博して1977年まで製造販売が続けられ、日本では、有名な怪盗の3代目という設定のキャラクターが大活躍する漫画原作アニメーションの劇場版映画への登場で一躍人気になりました。

そしてしばらくの休止期間を置いて、2007年に通算3代目のモデルとなる“500”がデビューします。最新のメカニズムを持ちつつ、2代目モデルのテイストを蘇らせた個性的なスタイリングでこちらもまたヒットとなり、現在も製造販売が続けられています。

左から2代目の“NUOVA 500”、3代目の“500”、全車種EV化となった4代目の“500e(=NEW 500)”。

この3代目モデルをベースとしつつも大改良を加えて完全なEVとして2020年に登場したのが“500e”で、最後のアルファベットの小文字の“e”は“electoric(電気式)”の頭文字です。本車はフィアット500として通算4代目となる最新モデルでもあり、全車種EVのみ、ガソリンエンジン車を設定しないという画期的な試みとなっています。ちなみにヨーロッパ本国はじめ海外では本車は“NEW(ニュー) 500”の名前で販売されています。日本では「わかりやすさ」を重視して“500e”となりましたが、実は先代モデルの中にアメリカだけで販売された同名のEV仕様がありました。

フィアット 500e実車フロントビュー(イギリス仕様・“La Prima”)。
フィアット 500e実車リヤビュー(イギリス仕様・“La Prima”)。

さて、フィアット500eは日本ではハッチバックと、オープンエアの走りが楽しめるカブリオレが導入されますが、ヨーロッパ本国仕様には“ACTION”、“PASSION”、“ICON”という3種のグレードがあり、“ACTION”は70kW(約95ps)を発揮するモーターを搭載、0-100km/hは9.5秒、最高速度は135km/h(制限)。容量23.8kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、WLTPモードで航続距離は180km以上となっています。“PASSION”は、87kW(約118ps)のモーターを搭載、0-100km/h加速は9秒、最高速度は150km/h(制限)となります。バッテリー容量は“ACTION”より大きく、WLTCモード航続距離は320kmになります。“ICON”は最上級グレードで、バッテリー容量やモーター出力は“PASSION”と同じですが、10.25インチのタッチスクリーンディスプレイを備えたり、ダッシュボードとステアリングホイールには、本革ではなくヴィーガン素材を使用したりと、最上級グレードにふさわしい内容となっています。

シンプルにまとまられたフィアット500eのインパネまわり(イギリス仕様・“La Prima”)。

フィアット500eのヨーロッパ本国仕様では容量24kWhと42kWhの2種類のバッテリーが用意されています。容量の少ないバッテリーが用意されているのは、フィアットが「シティユースの小型EV」とは「1日の平均走行距離が50km程度で、都市の中心部を移動する人たちのための車」と考えているからだそうです。基本的にはミレニアル世代をユーザーに想定しており、カーシェアリングで使用されることが想定されているのだそうです。

もちろんEVなので、従来のエンジンルームには交流同期式モーターがおさまっている(イギリス仕様・“La Prima”)。

また、運転モードには“ノーマル”、“レンジ”、“シェルパ”の3種類があり、“レンジ”の場合は1ペダルで加減速の操作が可能となっています。“シェルパ”はバッテリーの残量が少なくなった時、電気の消費量を最小限に抑え、ナビで設定した最寄りの充電施設に確実に到達できるよう車の機能をコントロールするモードで、EVならではと言えるでしょう。

街角の充電器から充電中の光景。まだ奇妙な感じを受けるが、いずれ見慣れたものとなるかもしれない。

2022年3月の第3土曜日に、今までの『No.16 ランボルギーニ ウルス』に替わって『トミカ』のラインナップに加わった『No.16 フィアット500e』は、実車の持つ丸く可愛らしい独特なデザインをよく再現しています。モデルはおそらく3ドア・ハッチバックですが、ルーフの部分をツヤ消しブラックで塗って布地を表現すれば、手軽にルーフ閉状態のカブリオレが再現できることでしょう。

■フィアット 500e 主要諸元

全長×全幅×全高(mm):3632×1683×1527

ホイールベース(mm):2322

車両重量(kg):1255-1405kg(仕様による)

モーター形式:GKNオートモーティブ製 G400型交流同期式モーター

最高出力:70kW(95ps)または87kW(118ps)(仕様による)

最大トルク:220Nm(22.4kgm)

バッテリー容量(kWh):24または42(仕様による)

トランスミッション:電動CVT

サスペンション(前後):ダブルウィッシュボーン

ブレーキ(前後):電動制御式+ディスク

タイヤ(前後): 185-205/45-65 R15-17 (仕様による)

■毎月第3土曜日はトミカの日!

毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2022年3月の第3土曜日には、上で紹介したように、それまでの『No.16 ランボルギーニ ウルス』に替わって『No.16 フィアット500e』が、『No.103 光岡 ロックスター』に替わって『No.103 日産 ノート』が登場します。上で紹介しているように『No.16 フィアット500e』には、初回出荷のみの特別仕様(特別色)もあります。

No.103 日産 ノート(サスペンション可動・希望小売価格495円・税込)

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