
スウェーデンの自動車メーカー、ボルボ・カーズが製造販売しているSUVがボルボXC60です。2009年にコンパクトプレミアムSUVとして初代モデルがデビューし、現行モデルは欧州ではいわゆる“Dセグメント”に属するミドルサイズプレミアムSUVとして2017年にデビューした2代目となります。『トミカ』の『No.22 ボルボ XC60』は、この、現行型である2代目モデルを再現しているようです。


初代モデルはステーションワゴンのV70あるいはエステートワゴンのXC70と同じプラットフォームを切り詰めたものを使用していましたが、現行モデルは新世代のSPA(Scalable Product Architecture)プラットフォームが採用されています。全長と全幅は初代モデルより大きくなり、全高は低くなっています。

エンジンは初代モデルが3.0ℓ直列6気筒ターボから始まり、多種多様なディーゼルエンジンとガソリンエンジンが用意されていたのに対して、2代目モデルでは全車がガソリン、ディーゼルともに2.0ℓ直列4気筒エンジンに一本化されています。これは全車が交流同期式モーターも搭載するハイブリッド車あるいはプラグインハイブリッド車(PHEV)となったためです。
また、エンジンは環境性能と優れた動力性能を両立させたものになっており、同じ2.0ℓ直列4気筒と言っても、自然な運転感覚を楽しめるターボ付き、高い動力性能を発揮するターボ+スーパーチャージャーが用意されています。これに加えてハイパワーと優れた環境性能を両立させたターボ+スーパーチャージャーがベースのプラグインハイブリッド、実用回転域の駆動力が高く燃費向上が期待されるクリーンディーゼルターボが設定されています。なお、駆動方式がいずれもAWD(4WD)に一本化されている点も特徴でしょう。

さて、ボルボと言えば安全装備。初代モデルは量産車世界初の、市街地走行時や渋滞時などの低速走行時(時速30km/h以下)における追突事故を劇的に減少させる低速用追突回避・軽減オートブレーキシステム「シティセーフティー」の標準装備が話題になりましたが、2代目モデルでは新たに右折時対向車検知機能「インターセクション・サポート」をはじめ実に16種類以上の先進安全技術が全車標準装備とされています。
さらに、アクセルやブレーキの自動調節に加えて、ステアリングの操作も支援して先行車に追従する運転支援機能も進化しており、「レベル2(部分自動運転)」の自動運転技術を実現しています。また、超音波を使った縦列・並列駐車の支援機能も備わっています。

インテリアについては、物理的なボタンやスイッチ類が削減され、ほとんどの操作がセンターコンソールのタッチパネルで行なえるようにまとめられています。シートは大きくゆったりしており、誰もが理想的な着座位置を得られるように設計されています。
『トミカ』となっている現行モデルのXC60は、その年の最も優秀なクルマを決める『日本カー・オブ・ザ・イヤー2017-2018』をボルボ車として初めて受賞するなど、日本はもとより世界中で高い評価を得ているSUVなのです。
意外なことに、『トミカ』のレギュラー・シリーズでボルボ車が発売されるのは、このXC60が初めてのようです。ボリュームもあり、後部ドアが開閉するなどサービスいっぱいの1台になっています。
■ボルボ XC60 (B5 AWD Momentum/日本仕様)主要諸元
全長×全幅×全高(mm):4710×1900×1660
ホイールベース(mm):2865
トレッド(前後・mm) :1655
車両重量(kg):1870
エンジン形式:型 B420T2型 直列4気筒DOHC インタークーラーターボ
排気量(cc):1968
最高出力:184kW(250ps)/5400-5700rpm
最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1800-4800rpm
モーター:3330型交流同期式
定格出力:8kW
定格電圧:48V
最高出力(kW/rpm):10/3000
最大トルク(Nm/rpm):40/2250
トランスミッション:ロックアップ機構付き8速ATギアトロニック
サスペンション:(前)ダブルウィッシュボーン/(後)マルチリンク
ブレーキ:(前)ディスク/(後)ディスク
タイヤ:(前後): 235/60R18