日産自動車が宇検村(鹿児島県)とEVを活用した「持続可能なまちづくり連携協定」を締結。脱炭素化と防災力強化に向けて連携

日産自動車および鹿児島日産自動車は3月22日、宇検村(鹿児島県大島郡)と電気自動車を活用した「持続可能なまちづくり連携協定」を締結した。

災害を起因とする停電発生時は日産リーフを無償で貸与。日産の電動化アクション「ブルー・スイッチ」としては168件目の取り組み

この協定は、奄美大島の世界自然遺産を守るため、宇検村での電気自動車(EV)の普及促進による温室効果ガスの削減や、村民の環境意識向上に取り組むと同時に、宇検村で災害による停電が発生した際に「日産リーフ」を電力源とした電力供給体制の構築を目的としたもので、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては168件目の取り組みとなる。

宇検村は環境対策や防災対策に取り組んでいるほか、持続可能で強靭なまちづくりを目指し、SDGs推進にも積極的だ。

一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて環境、災害対策、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そして宇検村が推進する環境・防災対策やSDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。EVを活用した「持続可能なまちづくり連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・宇検村は、脱炭素化および強靭化の実現に向けて、平常時にEVを公用車として使用するほか、日産自動車、鹿児島日産自動車と連携し、イベントで使用する電力をEVから供給することでEVの「走る蓄電池」としての活用を村民へ積極的にアピールするなど、EV普及促進や防災意識向上に取り組む。
・宇検村、日産自動車、鹿児島日産自動車は、連携してEVを活用した環境教育を開催し、村民の環境意識向上を目指す。
・日産の販売会社のEV「日産リーフ」を無償で貸与し、宇検村で災害を起因とする停電が発生した際、村が指定する避難所等にてEVからの給電により、災害時にも継続して電力供給できる体制を整え、村民の生命および身体の安全を守る。
災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

宇検村は、公用車として「日産リーフ」1台、およびEVから電気を取り出す可搬型給電器(1台)を導入している。また来年度にはEVの電力を建物の電力として活用できる電力変換装置V2H(Vehicle to Home)の導入を予定しており、今後も環境に優しいEVの普及を目指し、環境・防災力向上に努めていく。

宇検村と日産自動車、鹿児島日産自動車は同協定締結を機に、EVを活用した、環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく。

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