日産自動車が大垣市(岐阜県)と「電気自動車を活用した脱炭素化および強靭化に関する連携協定」を締結。ゼロカーボンや災害対策で連携

3月23日、日産自動車および岐阜日産自動車は、大垣市(岐阜県)と「電気自動車を活用した脱炭素化および強靭化に関する連携協定」を締結した。

災害を起因とする停電発生時は日産リーフ等のEVを無償で貸与。日産の電動化アクション「ブルー・スイッチ」としては171件目の取り組み

この協定は「走る蓄電池」となる電気自動車(EV)の普及や脱炭素化の推進と同時に、大垣市で災害による停電が発生した際、日産の販売会社から貸与するEVを電力源とした災害時の電力供給体制の構築を目的としたもので、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては171件目の取り組みとなる。

大垣市は2020年12月に、2050年までに市の二酸化炭素排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボンシティおおがき」を宣言し、その実現に向けて市民、事業者とともに取り組むとともに、災害対策強化等の地域課題解決に努めている。また、環境SDGsおおがき推進プロジェクトとして、持続可能で強靭なまちづくりを目指し、SDGsの推進にも積極的だ。

一方、日産自動車は、EVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて環境、災害対策、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そして、大垣市が推進するゼロカーボン、SDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。「電気自動車を活用した脱炭素化および強靭化に関する連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
・大垣市は、脱炭素社会の実現に向けて、日産自動車、岐阜日産自動車と相互に連携し、温室効果ガスの削減対策として市内の電気自動車普及に向けた諸施策を実施する。
・大垣市および日産自動車、岐阜日産自動車は、平常時もEVの普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力をEVから供給することで、EVの「走る蓄電池」としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。
・大垣市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所等に、日産の販売会社の店舗に配備している「日産リーフ」等のEVを無償で貸与し、EVからの給電により、災害時にも避難所等で継続して電力が供給できる体制を整え、市民の生命および身体の安全を守る。

災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

大垣市は今後、公用車へのEVの導入を進めていき、EVから電気を取り出す可搬型給電器なども導入する計画で、環境に配慮したEVの普及を目指し、環境・防災力向上に努めていく。

大垣市と日産自動車は同協定締結を機に、EVを活用した環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、ゼロカーボンの実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく。

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