メルセデスが「自動運転レベル3」を世界で初めて量産車にオプション設定!

「自動運転レベル3」をメルセデスSクラスに70万円でオプション設定!

メルセデス・ベンツは、5月6日、ドイツ本国における条件付き自動運転システム「DRIVE PILOT」の販売開始に関する詳細を発表した。本システムは、2022年5月17日より、Sクラスに5,000ユーロ(≒68.8万円)、EQSに7,430ユーロ(≒102.2万円)でオプション設定できるようになる。

メルセデス・ベンツは、5月6日にドイツ本国における条件付き自動運転システム「DRIVE PILOT」の販売開始に関する詳細を発表した。本システムは、2022年5月17日より、Sクラスに5,000ユーロ(≒68.8万円)、EQSに7,430ユーロ(≒102.2万円)でオプションで追加できるようになる。条件付き自動運転システムをオプションとして量産車に提供するのは、条件付き自動運転に関する国際的な有効認証を取得している自動車メーカーとしては、メルセデス・ベンツが世界初となる。

自動運転システム「DRIVE PILOT」

DRIVE PILOTを起動すると、システムが速度と距離を制御し、走行する車線内に車両を誘導する。システムの運用には、ルートプロファイル、渋滞などのルート上でのイベント、交通標識に至るまで全て分析され、自動運転に活かされる。それに加え、DRIVE PILOTは予期せぬアクシデントにも反応し、車線内でのわずかな回避行動やブレーキ操作など、独自に対処することができる。

メルセデス・ベンツの条件付き自動運転システム(SAE-レベル3)は、ドライビングアシストパッケージの車両感知技術をベースとしており、メーカーが必要不可欠だと考えた追加センサーが搭載されている。これらは主に、レーダー、LiDAR、カメラなどを使用しているが、超音波センサーや水分センサーも同様にデータを収集し、自動運転の安全性に貢献している。

■安全な自動運転のための冗長性

SAE-レベル3に準拠した条件付き自動運転には、単純な故障から重大な故障に至るまで、あらゆる故障を安全にチェックできるシステム設計が要求される。冗長アーキテクチャには、ブレーキシステム、ステアリング、主電源機、周囲の環境認識などを監視するセンサー技術が含まれている。バッテリー、ステアリングモーター、車輪速センサー、システムがデータを計算するための様々なアルゴリズムも冗長化設計となっている。

センサー技術の一部は、光、超音波、電波といった異なる複数の物理的概念によって、互いのデータを補完し合うことで、より安全なデータの伝達を実現している。

万が一、故障が発生した場合にも自動運転システムにより車両は操縦性を維持し、DRIVE PILOTが安全に運転手から運転の引継ぎを行ってくれる。運転手が交通事故などにより最大10秒以内にシステムからの引継ぎの要求に応じない場合、DRIVE PILOTは速やかに車両本体と後続車の動きを考慮し、安全に緊急停止を開始する。このような緊急時に備え、インテリジェンス・ドライブ・コントローラーと呼ばれるシステムは、現在位置から安全に停止するための最適な軌道を常に計算してくれている。

■安全な自動運転を実現する位置情報システム

DRIVE PILOTを搭載した車両の正確な位置は、従来のGPSシステムよりもはるかに高精度な測定システムによって、その情報収集が支えられている。LiDAR、カメラ、レーダー、超音波センサーによって収集された匿名データに加え、デジタルHDマップによって、道路形状、ルート特性、交通標識、特別な交通イベント(事故や道路工事など)の情報を含む道路と周辺環境の3次元画像を収集する。

この高精度マップは、ナビゲーション用の地図とはことなり、m(メートル)単位ではなく、cm(センチメートル)単位で位置情報を取得し、複雑な交差点や特殊なルートモデルも備えているのが特徴である。地図データは、バックエンドのデータセンターに保存され、常に更新される。また、各車両はこの地図情報の画像を車載し、バックエンドデータと常に比較しながら、必要に応じてローカルデータセットを更新している。これにより、影やセンサーの汚れなどに左右されない、安定した高精度な測位が可能になる。

本システムは、5月17日よりドイツ本国でメルセデス・ベンツ車両に提供が開始される。

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