日産自動車が阿蘇市(熊本県)と電気自動車を活用した「持続可能なまちづくりに関する包括連携協定」を締結

5月16日、日産自動車および熊本日産自動車、日産プリンス熊本販売は、阿蘇市(熊本県)と電気自動車を活用した「持続可能なまちづくりに関する包括連携協定」を締結した。

環境対策や災害対策、観光活性化にEVを積極活用。日産の電動化アクション「ブルー・スイッチ」としては179件目の取り組み

この協定は、阿蘇市の持続可能なまちづくりの実現に向け、電気自動車(EV)の普及を促進することにより、温室効果ガスの削減、観光の活性化、災害対策の強化等の地域課題の解決に取り組むことを目的としたもので、ゼロ・エミッション社会の実現を目指す日産の「ブルー・スイッチ」活動としては179件目の取り組みとなる。

阿蘇市は、平成24年北部九州豪雨災害や熊本地震を教訓に、安心・安全に暮らせる環境づくりを目指し、防災・災害対策の強化や自然・景観・環境保全に取り組んでいるほか、SDGsの推進にも積極的だ。また、環境にやさしいEVで阿蘇市の主要な観光地に訪れた際に受けられる電気自動車優遇策を2021年4月1日より開始し、環境に優しい観光の推進を日産グループとともに取り組んでいる。

一方、日産自動車はEVならではの新たな価値やワクワクを提供し続けるとともに、2018年5月より、EVの普及を通じて、脱炭素、環境、防災、エネルギーマネジメント、観光、地方での交通課題などの地域課題解決を目指す、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を、全国の自治体や企業、販売会社とともに推進している。また、2030年代早期には、主要市場で投入する新型車すべてを電動車両にすることを宣言、電動化をリードしながら、SDGsの達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」、そして、阿蘇市が推進する環境対策や防災・災害対策、SDGsの推進と、双方の取り組みに互いが賛同し、同協定を締結する運びとなった。電気自動車を活用した「包括連携協定」の概要は以下のとおり。

【協定の概要と主な連携内容】
(1)環境対策に配慮したまちづくりに関すること
EVを活用した環境対策に配慮したまちづくり
・阿蘇市のイベントや行事への共同出展などEVへの理解促進
・環境教育「日産わくわくエコスクール」の実施
・EVを活用した環境にやさしい観光促進等、EV普及促進のための広報活動
(2)観光の活性化に関すること
阿蘇市の観光活性化およびEVの普及促進
・市内の主要な観光地にEVで訪れた際に受けられる優遇策の拡充
・EV優遇策を受けられる施設等およびEVの充電スタンド設置場所の周知
(3)防災・災害対策に関すること
災害時における市内避難所等の非常用電源としてのEV活用
・発災時に販売会社が阿蘇市にEVを貸与し、阿蘇市が避難所等の非常用電源としてEVを配置
・阿蘇市での避難訓練や防災訓練においてEVからの電力供給デモを実施
災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

阿蘇市は、公用車として「日産リーフ」を導入しており、今後、EVから電気を取り出す可搬型給電器を導入する予定で、環境に優しいEVの普及を目指し、環境対策・観光振興・防災力の向上に努めていく。

阿蘇市と日産自動車は同協定締結を機に、EVを活用した環境に優しく災害に強い持続可能なまちづくりを推進し、美しい自然環境を未来に残すため、EVの普及を通じた地域課題の解決、脱炭素化社会実現、SDGs達成に向けて、さらに連携を強化していく方針だ。

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