コレクションに加えたいホンダ車の頂点、特別な1台のNSX!!

トミカ × リアルカー オールカタログ / No.43 ホンダ NSX

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?
No.43 ホンダ NSX (サスペンション可動・希望小売価格550円・税込)

本田技研工業(以下、Honda)のNSXは「世界に通用するHondaの顔を持ちたい」との願いから1990年に誕生した、クーペタイプ、2シーターのスポーツカーです。言うまでもなくHonda車の頂点に君臨するミッドシップスーパースポーツで、現在は2017年2月から日本での販売が開始された2代目モデルーーNC1型ーーに受け継がれています。

Honda NSX(NC1型) 実車フロントビュー(Type S/2021年)(『トミカ』と同一規格ではありません)
Honda NSX(NC1型) 実車リヤビュー(Type S/2021年)(『トミカ』と同一規格ではありません)

車体中央部に積んだ3.0ℓあるいは3.2ℓのV型6気筒エンジンと6速MTあるいは4速ATを組み合わせて後輪を駆動するオーソドックスなMR駆動形式の初代モデルに対し、2代目モデルのNC1型NSXは同じMR駆動形式を踏襲しつつも、3.5ℓ のV型6気筒直噴+ポート噴射ツインターボエンジンに9速DCTと、前2基/後1基のモーターを組み合わせてトルクベクタリングを可能とするAWDハイブリッドスーパースポーツへと生まれ変わりました。専用の生産工場も日本国内からアメリカ・オハイオ州へと移されています。

優れた視界と自然なポジションが取れ、「誰もが快適に操ることができる」NC1型NSXのコクピット。「人間中心」が貫かれている。

しかしハイテクを駆使したスーパースポーツになったとは言え、「ドライバーがクルマに合わせて乗りこなす」という考え方が一般的だったスーパースポーツの世界を一変させた、初代モデルから取り入れられている、「卓越した運動性能を持ちながら誰もが快適に操ることができる“人間中心”」という概念は2代目モデルでも健在です。優れた視界と自然なポジションが取れるコクピットで、誰もが安心してその高い動力性能を楽しめる様々な技術や工夫が盛り込まれています。

NSXの『SPORT HYBRID SH-AWD』システム。前輪左右に1基ずつ、後輪に1基の3基のモーターを装備したハイブリッド・システムだが、モーターの駆動力配分を制御することでモーターを「曲がる」性能にも生かす。

その中心となるのが、Hondaが長年にわたって研究を続けてきた、モーターの駆動力を加速や旋回性能にも活かす独自技術の最新の成果である『SPORT HYBRID SH-AWD(Super Handling-All Wheel Drive)』です。これは先に述べた通り、高効率・高出力の3モーターハイブリッドシステムで、左右のタイヤに異なる量の駆動力を与え、タイヤの角度変化だけでは得られない回頭性能や旋回性能を生み出す、「駆動力を曲がる性能にも活かす」ことが可能となっています。これを「駆動力(トルク)」の「大きさや向きを指定する(ベクタリング)」ことから「トルクベクタリング」と言います。これにより2代目モデルは、エンジンだけでは達成することが難しい高いレベルのレスポンスとハンドリング性能による、新たな走りの喜びを実現しています。

『SPORT HYBRID SH-AWD』の作動イメージ。全輪に逆向きの駆動力(制動力)をフルでかけて左コーナーに進入、右前輪の逆向きの駆動力を最も弱め、残り3輪の逆向きの駆動力をやや弱めて回頭しやすくし、左コーナーの頂点へ。頂点を過ぎるとコーナー外側となる右の前後輪の駆動力を強めに、内側となる左前後輪の駆動力を弱めにして回頭および加速しやすくしつつコーナーを脱出。コーナー脱出後、再び全輪を均等の駆動力とする。

さらに2代目NSXでは、シーンに合わせて4つのモードから最適な車両特性を選択できる『Integrated Dynamics System』の採用により、日常からサーキットでのスポーツ走行まで、より幅広い場面で楽しめるスーパースポーツを実現しています。

2代目NSXは、2018年には専用タイヤの装備や各部の剛性向上と制御の最適化がはかられた改良モデルが登場、20年4月にはWLTCモードによる燃料消費率および排出ガスに対応し、「平成30年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得した改良型が発売されました。また、2021年には最終モデルとして全世界で350台、国内では30台限定販売となる『Type S』が発表されています。

NC1型NSXは日常からサーキットでのスポーツ走行まで、より幅広い場面で楽しめるスーパースポーツを実現している。

なお、2代目NSXはHondaの中では特殊な車両として扱われるため、購入やメンテナンスは、全国のHonda Carsの中から選定された、スーパースポーツのメンテナンスに必要な専用設備を備え、Hondaが認定したサービスエンジニアである『NSX スペシャリスト』が在籍する『NSX PERFORMANCE DEALER』でのみサポートされます。

『トミカ』の『No.43 ホンダ NSX』は、外観から一目瞭然、この2代目NSX、NC1型をモデル化していると思われます。複雑な面で構成されたボディを小さなサイズでよく再現している1台と言えるでしょう。残念ながら実車はこの2022年で生産終了と発表されていますので、ぜひ記念にコレクションしておきたい1台です。

■Honda NSX(NC1型)主要諸元

全長×全幅×全高(mm):4490×1940×1215

ホイールベース(mm):2630

トレッド(前/後・mm) :1655/1615

車両重量(kg):1780

エンジン形式:JNC型V型6気筒DOHC

排気量(cc):3492

最高出力:373kW(507ps)/6500-7500rpm

最大トルク:550Nm(56.1kgm)/2000-6000rpm

モーター型式:H2型交流同期式(1基)およびH3型交流同期式(2基)

モーター最高出力(前/H3型)27kW(37ps)/4000rpm(1基あたり) / (後/H2型)35kW(48ps)/3000rpm

モーター最大トルク(前/H3型)73Nm(7.4kgm)/0-2000rpm(1基あたり) / (後/H2型)148Nm(15.1kgm)/500-2000rpm

トランスミッション:9速AMT(DCT)パドルシフト付き

サスペンション(前/後):ダブルウィッシュボーン/ウィッシュボーン

ブレーキ(前後) :ベンチレーテッドディスク

タイヤ:(前/後) 245/35ZR19 93Y / 305/30ZR20 103Y

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