いったいどこまで拡大するの? VWのID.シリーズ 次は「ID.AERO」6/27にワールドプレミア

6月27日にワールドプレミア予定のVWの新しいBEV、ID.AERO
フォルクスワーゲン(VW)は、2023年後半にまず中国で販売するBEV(電気自動車)のリムジン、「ID.AERO」を6月27日にワールドプレミアする。VWの「ID.」シリーズの拡大はどこまで続くのか?

ID.VIZZIONの市販バージョン?

全長5mクラスの4ドアサルーンになるID.AERO。もちろんBEVだ。

VWは日本時間6月27日21:00のワールドプレミアに先駆けてデザインスケッチを発表した。ワールドプレミアでは量産前のスタディカーがお披露目されるという。

将来の生産バージョンである ID. AEROの役割は、 ID. ファミリーを拡大し、ACCELERATE 戦略の枠組みの中で電気自動車攻勢を加速させることだ。ID. AEROは、ID.ファミリーの全モデルと同様に、フォルクスワーゲンのモジュラー・エレクトリックドライブ・マトリックス(MEB)をベースにしている。スタイリング面でも、ID.ファミリーの紛れもないデザイン言語が踏襲されている。

ID. AEROは、新たな市場セグメントに向けた、次なるワールドカーという位置づけだ。ID.AEROの量産モデル AEROは、2023年後半に中国で生産され発売される予定。また、北米・欧州市場向けの対応する量産モデルは、2023年に発表予定だ。欧州および北米市場向けの生産は、エムデンのフォルクスワーゲン工場で開始される予定だ。

詳細は未発表だがID.シリーズだから当然、VWの電動車向けモジュラープラットフォームであるMEBが使われるはずだ。流麗な4ドアセダンのBEVとなると、アルテオンのBEV版というポジションニングになるのだろう。全長5m前後だからアルテオンより大型になりそうだ。

2018年のジュネーブ・モーターショーでお披露目されたID.VIZZIONは、レベル5の自動運転を実装したBEVのコンセプト。111kWhのバッテリーを搭載して480-640kmの航続距離を持つとされた。駆動方式はAWD。

ヒントになるのは、2018年のジュネーブ・モーターショーで発表されたコンセプトカー「ID.VIZZION」だ。このID.VIZZIONの市販版がID.AEROになると予想される。

ID.VIZZIONのバリエーションである「ID.SPACE VIZZION」

ID.VIZZIONのバリエーションである「ID.SPACE VIZZION」も今後市販化が予定されているという。

VWが推し進める新戦略「NEW AUTO」は、デジタル化と電動化に多くの技術開発資源を投入にしている。2030年までに新車販売の50%をBEVにする、としているが、果たして、このID.シリーズの拡大は成功するだろうか? まずは6月27日のID.AEROをじっくり見てみよう。

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