やっぱりタクシーはこのカタチ! 『トミカ』でもまだまだ現役です!

トミカ × リアルカー オールカタログ / No.51 トヨタ クラウン コンフォート タクシー

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?
No.51 トヨタ クラウン コンフォート タクシー (サスペンション可動/後部左ドア開閉・希望小売価格550円・税込)
後部左側ドアが開閉できます。

トヨタのクラウンコンフォートは1995年12月に登場したセダン型乗用車で、中型タクシーおよび教習車の専用車として開発されました。“クラウン”という名前が付いており、デザインもそのイメージを引き継いだものになっていますが、実はベース車は1988年に登場した5代目の“マークⅡ”セダン(X80系)です。このクラウンコンフォートと同時に、同じ5代目の“マークⅡ”セダン(X80系)をベースとした小型タクシー専用車として兄弟車の“コンフォート”もデビューし、さらに2001年にはハイグレードタクシー向けの“クラウンセダン”も登場しています。この“クラウンセダン”は名前だけで言えば、同名の車両の6代目にあたります。

クラウンコンフォート 実車フロントビュー(デラックス/ブラック)<オプション装着車>
クラウンコンフォート 実車リヤビュー(デラックス/ホワイト)

クラウンコンフォートもコンフォートも「次世代をリードするタクシー」をテーマに掲げ、乗客と乗務員の快適性を徹底追求するとともに、省エネルギー、省資源という社会要請に応えることを目指して開発されました。外形デザインは格調と高級感、高い機能性を備えたものとされ、居住性や乗降性などに優れた、乗客に快適な室内空間を作り出すべく、リヤピラーは立ち気味に設計されています。これにより車両サイズをいわゆる“5ナンバーサイズ(小型乗用車規格)”に抑えながら、高いルーフとし、タクシー用途に適したビッグキャビン、広いトランクスペースを確保しています。

圧倒的なゆとりのビッグキャビン。(車両は6代目クラウンセダンです。PHOTO:日本交通)

ビッグキャビンの実現は、圧倒的なゆとりのヘッドクリアランス、レッグスペースを実現しており、大開口リヤドアの採用やリヤシートクッションのコーナー部をカットした形状とすることで優れた乗降性を実現するとともに、フラットなリヤシートクッション、突起を抑えたフロアを採用し、乗降時の後席移動を容易化しています。

大切な荷物の汚れや傷つきを防止するフルトリムで大きなトランク。(車両は6代目クラウンセダンです。PHOTO:日本交通)

また、高剛性ボディや制振材、吸・遮音材の効果的配置による静粛性とともに、長いホイールベースや前がストラット、後ろがトレーリングリンクとなる優れたサスペンションによりフラットな乗り心地を実現しています。衝突安全性についても、前面、後面衝突などの国内安全基準は当然として、欧州の側面衝突基準レベルをも確保したレベルの高いものとなっています。大容量のトランクは清潔を念頭に、洗車用バケツなどはフロア部に収納でき目に触れないようにするとともに、全面に内張りを施したフルトリムとされ、大切な荷物の汚れや傷つきを防止しています。さらに後席およびトランクは、折り畳んだ車椅子が搭載可能なものとされており、車椅子利用者の利便性にも配慮されています。

機能的にまとめられたインパネまわり。

もちろん乗務員の快適性、常務のしやすさも念頭に機能性や使用性が追求されています。ドライバーズシートは適度な傾きのシートバック、高めの着座位置とされ、疲れにくいアップライトなドライビングポジションを採用、また、腰部の疲労を抑えるランバーサポート、乗務員の体格にきめ細かく対応できる2ウェイバーチカルアジャスターなどが全車に標準装備されています。また、車両の四隅が把握しやすいボディ形状とされたうえ、低めのベルトラインにより優れた側方視認性を実現しています。さらに料金メーターや領収書発行機、無線機などを、見やすくかつ使いやすく配置できる専用インストルメントパネルが採用されており、室内清掃がしやすい凹凸の少ない部品形状とするとともに、工具を使わずシートカバーが脱着でき、カバークリーニングが容易にできるよう、シートクッション取り付け構造が工夫されています。

最近では日本交通の車両のように、電子マネー決済パッドなどが装備され、より乗客の使いやすさが配慮されているものも登場している。(車両は6代目クラウンセダンです。PHOTO:日本交通)

エンジンは燃費性能に優れた直列4気筒または6気筒の2.0ℓLPGおよび直列4気筒の2.4ℓディーゼルターボの3機種で展開されましたが、6気筒LPGエンジンは2001年8月で終了、4気筒LPGエンジンは2008年から新型に切り替わりました。これらのエンジンは低中速トルクが高く、扱いやすく作られており、操縦性・走行安定性と乗り心地を両立した優れたシャシーにより、長時間の運転にも快適な、高い基本性能を実現しています。

兄弟車の小型タクシー用「コンフォート」(SG/ブラック<オプション装着車>タクシー標示灯、表示灯は参考例)。

2008年10月には『グッドデザイン・ロングライフデザイン賞』を受賞するなど、クラウンコンフォートはたいへん優秀なタクシー車両です。近年では同じくトヨタの新型タクシー車両であるジャパンタクシーが台数を増やし、都会ではかなり台数が減少してきているとは言え、まだまだ現役で町のあちこちで見ることができます。

『トミカ』の『No.51 トヨタ クラウン コンフォート タクシー』は、このクラウンコンフォートを上手く再現しており、嬉しいことに、自動ドア機構を備える後席左側ドアも開閉させることができます。あなたの町にもぜひ1台いかがでしょうか?

■トヨタ クラウンコンフォート スーパーデラックス 主要諸元

全長×全幅×全高(mm):4695×1695×1515

ホイールベース(mm):2785

トレッド(前/後・mm) :1455/1400

車両重量(kg):1330

エンジン形式:1G-GPE型水冷直列6気筒DOHC LPG

排気量(cc):1988

最高出力:80.9kW(110ps)/5600rpm

最大トルク:152Nm(15.5kgm)/2400rpm

トランスミッション:4速AT

サスペンション(前/後):ストラット/トレーリングリンク

ブレーキ(前/後) :ベンチレーテッドディスク/ドラム

タイヤ:(前後) 175SR14

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