デビュー8年でも古びない先鋭デザインミニバン「シトロエン・グランドC4スペースツアラー」【最新ミニバン車種別解説】

デビューから8年が経過したグランドC4スペースツアラー。シトロエンらしい独創的なデザインは外観もインテリアも古さをまったく感じさせない。スペースツアラーは、現行モデルで終了となる可能性もが高い。気になる人は、今すぐチェックしよう!
REPORT:岡島裕二(本文)/塚田勝弘(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:森脇亜紗紀

開放感のある大型ウインドウ 力強く快適な独自の乗り味

グランドC4スペースツアラーは 当初グランドC4ピカソを名乗って いたが、ピカソの車名が使えなくな り2018年に改名された。発売か ら8年を経過しているが、近年のシ トロエンのデザインテイストを先取 りしていたので、外観を見ても古さ を感じさせることはない。

エクステリア

モノフォルムの外観が 特徴で、「C」の字を描 くピラーとルーフライ ンが個性を演出してい る。テールランプは LED 化されていて、先 進性と立体感を強調。
ステーションワゴンの背を高くしたようなスタイリッシュな外観が目を惹く。ヒンジ式のリヤドアは、開口部が大きいわけではないため、ミニバンならではの乗降性は備えていない。また、 1825mmと全幅はややワイドなので、狭い場所での開閉には少し気を遣う。両手が塞がっていてもリヤバンパー下に足を入れることで、自動で開く電動テールゲートを用意する。

インテリアも先進的だ。シフトレ バーはウインカーレバーよりも細い スティックで、コラムに設置されて いる。そのためセンターコンソール まわりがスッキリとしており、サイ ドウォークスルーも可能となってい る。メーターなどの情報系は中央に 集約され、上下二段のディスプレイ に表示される。上段は インチとサ イズが大きく、速度やエンジン回転 などの車両情報を見やすく伝えてく れる。下段はエアコンの調整やオー ディオを表示。スマホ接続もできる のでグーグルマップを表示させるこ とも可能だ。ロングセラーモデルで はあるが、最近国産車でも定着し始 めた液晶メーターやディスプレイオ ーディオを採用しているので装備面 でも古さを感じさせることはない。

乗降性

運転席に座れば、頭上付近までカ バーするスーパーパノラミックフロ ントウインドウによって抜群の開放 感を味わうことができる。運転席は 適度な高さに設定されているから乗 り降りがしやすく、前方の視界も良 好。フロントガラスの奥行きがある ため、大きいクルマに乗っているよ うな感覚になるが、最小回転半径は 5・5mなので取り回しに苦労する ことはない。2列目以降もパノラミ ックガラスルーフが装備されている。ため、どの席に座っても空を感じな がら爽快なドライブが楽しめる。2 列目シートは欧州車のミニバンに多 い三分割式で、個別にリクライニン グやスライドが可能。ひとり分の座 席は小さめだが、ホールド感が高く、 身体にフィットするので座ってしま えば気にならなくなる。3列目シー トはサイズが小さく、平面的なデザ インなので大人が長時間座るのは厳 しいが、多人数乗車の機会が少ない 人なら、これでも十分だろう。

インストルメントパネル

宙に浮いたようなユニ ークな造形で、コラム シフトを右側に備える。 上段の12インチ画面 に速度やシフトインジ ケーターなどを、下段 の7インチにナビやスマホ連携を表示する。

荷室は3列目使用時は狭いが、3 列目を格納すれば床面はフラットに なるから使い勝手は良い。2列目を 倒せば、大人が横になれる広さになり、助手席を前倒しすればサーフボ ードを車内に積むことも可能だ。

居住性

搭載されるエンジンは2・0lディーゼルで8速ATを組み合わせている。発進直後からディーゼルらしい力強いトルクを発生させ、8速ATが美味しいトルクバンドを維持してくれるので、滑らかで心地良い加速が味わえる。発進と加速時には多少ディーゼルのノイズが聞こえるが、 巡航中は至って静かだ。

サスペンションはコイルスプリング式だが、往年のハイドロニューマ チックを思わせるしなやかな動きを 見せてくれる。あたりが柔らかく、 カーブに差し掛かってもクルマがゆ ったりと動いてくれるから快適性が 高いのだ。重心が高いゆえに、それ なりにロールは大きいが、急激な挙 動変化はなく、車体を傾かせながらも粘ってくれるので安心感が高い。

ベースのC4は新型が公開されたがスペースツアラーのことは話題にならないので現行型で廃止になる可能性が高い。気になる人は早めに購 入した方が良さそうだ。

うれしい装備

見上げるほど広大なフロント スクリーンによる開放感の高 さが美点だが、日差しにより眩しいときもある。広い範囲 をカバーするスライディング式サンバイザーにより、状況に応じて眩しさを軽減。
月間登録台数    NO DATA
現行型発表     14年10月(一部改良19年12月)
WLTCモード燃費   16.7km/l 

ラゲッジルーム

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.139「最新ミニバンのすべて」の再録です。掲載データは作成時点での参考情報です。

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