ジリジリと続く暑い夏。サンシェイドやカーテンに頼りたいけど道路運送車両の保安基準で違反に問われることも? オーロラフィルム、ゴーストフィールムは?【運転マナー】

フロントガラスへのスモークフィルム貼り付け禁止は知っていても、サイドウインドウはどこまでがOKなのか詳しく知らない人もいるだろう。スモークフィルムまでは貼らなくても、一時的なサンシェイドやカーテンの利用はどうなのか。知っておいた方が良いルールを順番に見ていこう。
REPORT:近藤暁史(KONDO Akifumi)

視界を妨げていないかに要注意!

毎年、夏になると猛暑が当たり前。気温が高いだけでなく、日差しの強さも半端ない。まさにギラギラ、ジリジリと照りつけてくる。これは、車内でエアコンをかけてもなかなか解消されないからツライ。リヤからであれば直接、乗員に日が当たることはないし、そもそもガラス面積は小さいのでそれほどシビアではない。前方も、フロントガラスと乗員との間に距離があるし、眩しい場合はサンバイザーを下げればいい。

問題は、みなさん、経験がある横からの日差しだ。高速道路など、開けた場所で同じ方向に走り続けているときは特に辛い。顔の側面がズッとあぶられるようになって熱くなる。後席は姿勢を変えられるし、スモークも入っていることが多いのでまだマシ。厳密にいうと、ジリジリと熱いのは赤外線が原因で、スモークがカットするのはUVなので効果は薄いとはいえ、透明よりは良いというのが実感だ。

特に条件が厳しい前席で使っているのをよく見かけるのが、サンシェイド。サイドガラス用の吸盤で貼る四角いやつだが、実はこれは違反。濃いウインドウフィルムと同じ扱いで、透過率で引っかかる。素材はメッシュで中から見ると外はけっこう外が見えるので大丈夫かと思ってしまうようだが、通過する光の量は確実に減っているのでダメ。実際に外から中が見えないので、路地の交差点などで有効なアイコンタクトはできず、危険なことにもなりかねない。もちろん、駐車時に使うのはおとがめなしだ。

そして、最近は減っているように思えるが、カーテンを付けているクルマを見かける。じつは直接的には法律的な規定がないので、装着自体は問題ない。ただし、細かい部分で視界を妨げていないか注意が必要だ。まず大前提は、走行中には使用しない。そして、閉めていても、シートバックよりも前に出ていないようにする。またガラスに触れないようにする必要があるとされている。これらは解釈としてグレーゾーンな扱いではあるので、現場の警察官の判断によることもある。いずれにしても、左右の確認時などに邪魔にならないというのは最低限、確保しておくことだ。前席両側のウインドウフィルムも含めて、道路運送車両の保安基準の貼付物に該当すると判断されると、普通車で反則金は6,000円(乗車積載方法違反)で、違反点数は1点となる。

オーロラフィルム、ゴーストフィルムの透過率は?

最近気になるのが、フロントウインドウに貼られているオーロラフィルムやゴーストフィルムと呼ばれるもので、ギラギラしつつ、見る角度によって光り方が変わるもの。車内はかなり見えにくいので違法と思いきや、透過率70パーセント以上を確保しているものが多く、車検も問題なく通る。

アイコンタクトができなかったり、表情が見えないのに車検が通るというのも解せないところはあるが、従来のフィルムが光を遮断したり吸収することで効果を発揮していたのが、オーロラフィルムは多層屈折構造発色というものを利用していて、顔料などで色を出すわけではないので光り自体は遮断しないというのが特徴となっている。ちなみに多層屈折構造発色とは、タマムシや孔雀に見られるものだ。遮断しないということは透過率も問題ないレベルが確保でき、車検にも通るというわけだ。ただ、車内が見えないというのは危険ではあるので、今後なんらかの法律的な対策が採られる可能性もある。

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近藤 暁史